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戻してくれてありがとう__。



戻ってくれてありがとう__。



幾つもの笑い声が辺りに流れ、学園を色付かせていく。花が咲いたように。
Aもまた、広がる世界が鮮やかで明るく見えていた。


喜びの最高潮。伊作に腕を広げたAを、小平太が横取りした。







_








バタ…ッ




六年生が声を上げる。

立ち上がった直後、私は突然力が抜けて崩れ落ちてしまった。自分でもびっくりして声を出すこともできず、目を見開いた。


『ぁ、あれ、…力、入らない…』


力を入れたいのに身体が言うことを聞いてくれなかった。踏ん張り方を忘れてしまい、自分を立たせることができない。
六年生も落ち着いた直後の予想外のことに反応が遅れ、地面に横たわる私に視線を落とした。


『ぇ……え………なんで…っ』

文「お、おい泣くな…!何処か痛いのか!?」

仙「きっと身体が限界を超えてしまったんだ」

長「理屈が分からない今まで見なかった身体能力だったな…」


確かに、私には飛び抜けた運動神経や体力、力なんて無い。それなのに今思えば、何故あのように飛び交い、武器を持ち、技量を発揮できたのか、私にも理解ができなかった。

今やろうとしてもできる気すら無いし、恐ろしてくてやり方すら分からないのに。

異変を見た先生も、私の元へ駆け足を運んだ。


山田「考えるのは後だ。今はAを医務室へ」


伊作は準備をすると言って一足先に医務室に駆けた。
自分の状況に唖然としていると、身体が上へ掬われる。気付けば文次郎の腕に身体が在った。


『せんせ、』

山田「何も話さなくていい」

土井「無理してきたんだから、今は身体を休めなさい。大丈夫、側にみんなが居るからな」


微笑む先生方の言葉に唇を噤む。





優しい土井先生の手が、私の頭を徐に撫でた__

悶→←笑



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作者名:ピーナッツ | 作成日時:2023年11月20日 7時

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