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留「A…っ!!思い出してくれ…本当に忘れしちまったのかよ!!」


八方斎様が仰った通り。六年生は強い。

まだ何かに動揺しているようだが、この腕からは強さがひしひしと感じ取れる。


伊「Aが……Aが僕を……」

仙「伊作しっかりしろ!」


伊作は信じ難い光景に腰を抜かし、其の場に座り込んでしまった。

あのいつも優しく笑いかけるAが。自分を攻撃しようとしてきたこと。信じるしかなくても、其の事実を心から嫌悪した。


留「A…っ_」







ドンッ







留「ぐっっ……!!」


惜しくもヌンチャクを弾くことができず、腹部に蹴りを入れた。
怯んで後ろに下がった隙に、もう一度苦無を突き出す。


『っ……』


しかしまたもや防がれる。


山田「なんだ?喧嘩か?一年生が怖がるから止め…」



山田「A…………?Aか!?」


其処へ、騒ぎに気付いた山田先生が現れる。
六年生の諍いだと思って近付くが、七人目の六年生の姿に言葉を途中で止めた。


山田「Aじゃないか!良かった……無事だったんだな……!!」


六年生と同様大変喜び、留三郎の後ろに居た五人に駆け寄る。


長「山田先生…」

文「山田先生、聞いてください」

山田「なんだお前たち。Aが帰ってきたというのに深刻そうな顔をして。あんなに心配していたじゃないか」


俯く五人に首を傾げつつ、表情は喜びで微笑んでいた。


山田「それに留三郎はいきなり手合わせか?武闘派なのはまあ結構だが、久しぶりなのだから勘弁してやりなさい」

土井「あ、山田先生、……は…、!?!?Aじゃないか!!」


Aを抑える留三郎を置き、五人が山田先生と通り掛かった土井先生に不穏な状況であることを説明した。


山田、土井「なに!?!?記憶喪失!?!?」

文「信じ難い事ですが、真実なんです…っ」


五人の真っ直ぐでありながら震える瞳を直ぐに信じた。


山田「まさか…じゃあAは今、ドクタケを信じてしまっているということなのか…!?」

小「はい……彼女は我々忍術学園を敵だと見なしています…」

土井「そんなこと……」


あの二人は……先生?

黒の忍装束の男の人が増えていた。あの五人と何やら話をしている。


山田「留三郎は何を…!?」

仙「Aが伊作を攻撃しようとしたのを、留三郎が止めたんです…まるで別人のような力を身につけていて……」


先生もが目を瞑りたくなる事実。
相変わらずAの黒い炎は消えない。

煩→←敢



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作者名:ピーナッツ | 作成日時:2023年11月20日 7時

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