検索窓
今日:33 hit、昨日:42 hit、合計:6,707 hit

ページ15

仙「流石に冗談にしては長い。Aがあんなことを面白半分で言うわけがない」

長「嘘でもそんなことは言わない…」


仙蔵や長次の話と変わらない彼女の態度に、他の四人からも笑顔が引いていった。


文「どういうことだって言うんだよ…」

「ふふ…、くくく」

六年「八方斎!?!?!?」


もう我慢できず、飛び出してしまおうかと思った時。八方斎様が私の隣に現れた。


留「八方斎!!」

小「A!早く降りろ!」

八方斎「くくく…」

文「A!!!」

八方斎「なにがAだ。無駄だぞ」


八方斎様が話す隣で、静かに待つ。


八方斎「我々の仲間に馴れ馴れしく口を聞くな。な?A」

『ええ』

伊「A、…何言って…」

留「八方斎!Aに何をした!?!?」


彼女に何があったのか、何故其処から動こうとしないのか、六人は頭が混乱していた。
そんな姿を八方斎は面白おかしく笑っていた。


八方斎「その慌てっぷり!実に愉快だ!」

小「おい八方斎!Aを離せ!!」

八方斎「離すもなにも、彼女は自分の意思で此処に居るのだ」

仙「どういうことだ…」


八方斎様の視線を受け、私は口を開いた。


『私はドクタケ忍者の一人として此処に居るの。何故あなたたちの指図を受けないといけないの?』

仙「は……?」


冷酷な眼差しを上から突き刺し吐き捨てる。六年生の思考は混乱状態に陥り始めていた。


文「おま……八方斎!!何をしたっ!?!?」

八方斎「くくく…どうしよっかな〜?言っちゃおっかな〜?」


八方斎は楽しげに身体を揺らすと、Aに耳栓を渡した。

困惑しながらも付けるのを確認し、八方斎は愉快そうに口を開いた。


八方斎「よぉ〜く聞け六年生共。彼女はな、記憶喪失になったのだ」

六年「記憶喪失!?!?」

八方斎「川で溺れ、その衝撃で記憶を失っていた。そ、こ、でだ」

八方斎「忍術学園の記憶を失くした彼女に吹き込んだのだ。"忍術学園は悪い奴""忍術学園を倒せ"ってなぁ?」

仙「記憶喪失だと!?」

伊「そ、そんな…こと」

八方斎「命は助けたのだから感謝するがいい!!」


六年生はまだ信じきれていないようで、八方斎を睨んだ。


文「嘘だろ!?A!?Aっ!!」


声を届けようと叫ぶが、其の声は虚しくも届かない。


小「A!!嘘だと言ってくれ!いつもの笑顔を何処にやったんだよっ!!」

長「A……!お願いだ…っ」

敢→←濁



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
33人がお気に入り
設定タグ:六年生 , 逆ハー , シリアス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピーナッツ | 作成日時:2023年11月20日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。