『 20 』 ページ21
.
ボフン、とフワフワの布団に自分の体を沈める
と、叫びたい衝動に駆られた。
枕に顔埋めて、ああああ!!って、思い切り
叫びたい。勿論、女の子らしい叫び声じゃ
なくて獣のような声でね。
やって、もうすぐのんちゃんとの同居生活が終わるんやで ?
オカンは学校で会えるやんとか呑気なこと言うてたけど、私とのんちゃんの関係は他の人には秘密やねんで ?
いつイチャイチャしろって言うねん !
なあ、いつイチャイチャ出来るん !?
せっかく、2人きりになるのに好都合な同居生活してたのに、恋人になってすぐにその同居生活終了…… ?
ハア ? …… ハア !?
『う''ううう ……』
さすがに近所迷惑になると思い、叫ぶことは
出来なかったけど、声を出さずにはいられなく
て、何の罪も無いベッドを理不尽に叩きながら
唸る。
ごめんね、ベッドさん。あなたに罪はないけど
今は私の発散に付き合っておくれ、、
ああ、ベッドさんはいいよね、何も言わずに
私に毎日寄り添ってくれてる。
大好きよ、ベッドさん。
なんて、そろそろ自分の思考回路が不安に
なってきた頃。
コンコン、と控えめにノックをされて頭を上げた。
「A、…… 俺やけど、入ってもええ ?」
扉のすぐそばから聞こえたのんちゃんの声。
私はベッドに項垂れたまま、なんて返事を
しようかと扉を見つめて考えた。
いいよ、ってすんなり入れればいいんやろうけど、でも、今正直話したくな、
___ガチャッ、
い、しな …… え ?
「遅いねん、アホ。入るで。」
『えぇ、自分勝手や ! 嫌や、私話したくない』
「俺は話したい。ちゃんと、Aに話が
したいんや。…… あかん ?」
『う、……』
ゆっくりと近付いてきて、私の頭に優しく
触れながら首を傾げて真っ直ぐに見つめる
のんちゃん。
あぁ、そんな事されたら私。
『……… 分かった』
断れへんやんか。
.
4205人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩都(プロフ) - この作品すごく面白いです!更新は大変だと思いますが待ってますので頑張ってください! (2018年5月6日 9時) (レス) id: 0816460b17 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - めっちゃおもしろいです!!キュンキュンします!!更新楽しみにしてます! (2018年4月13日 21時) (レス) id: 32096a29c1 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤のチョコミント(プロフ) - この小説ほんと好きで又読み返しちゃいました^^;更新されるの楽しみにしてます♪ (2018年3月30日 12時) (レス) id: ebbe3efc0f (このIDを非表示/違反報告)
かりん、(プロフ) - 更新待っています! (2018年1月5日 21時) (レス) id: ff377fa542 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - この小説大好きになりました!更新されるの楽しみにしてます (2017年8月18日 18時) (レス) id: 4fba68c119 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:◎○ むの。 | 作者ホームページ:http://nnnnnnn7
作成日時:2016年7月30日 13時