黒色の紅一点。〜west〜

４８’ ページ48

『えっ……。』









北山君から出た言葉に私は一瞬耳を疑った。









玉「実はさ、俺ら聞いちゃったんだよね。楽屋で暴言吐かれてる所。」








『……な、なんかの間違いじゃないｎ……』









藤「間違いだったらなんでドアに勢いよくぶつかる音なんかするんだよ。」






『……。』








北「本当にいじめられてるの？」









なんて言えばいい？








正直に話すべき？





それともこのまま隠し続けるん？







いや、きっと誤魔化しても勘の鋭い3人だったら誤魔化しきれないだろう。







私は本当のことをゆっくりと話し始めた。









『メンバーやグループ専属のマネージャーにいじめられ始めたのは2週間ちょっと前。

最初、なんかおかしいなって思い始めたんは今のマネージャーが入ってきたときから。

やけに私以外のメンバーと絡むし仕事現場が変更になっても何の知らせもくれへんし……。


でもこれが今みたいなことになるなんて思ってへんくて……。』







玉「なんかいじめられるような原因ってないの？」






『考えてみたんだけど思いつかんくて……。』







藤「なんか話の内容聞いてたらキスマイに入れば？とか言ってたけど……。」









『……あれは最近ジャニストの仕事が多くてそのたびに偽りの仲の良いグループを演じるのが

嫌で。そんなときにキスマイと一緒に仕事が出来るって言われた時に本当に嬉しくて。

でもそれが皆には癇に触るようなことやったみたい。


「俺らとの仕事の時はそんなにうれしそうにせーへんくせに」やって。』









北「そっか。」






『あの、このことは誰にも言わんといてくれへん？』









玉「えっ……。」








『舞際組の4人や他のジャニーズとか、もちろんジャニーさんにも。』







藤「でも……。」









『お願い。私のせいでジャニーズWESTの印象が悪くなるようなことはしたくないねん。』








なんで憎い相手のためにこんなことをしてるんか分からへん。




でも3人に「お願い。」と私は頭を下げた。









北「分かった。その代りなんかあったら俺らに言えよ？」







『ありがとう！！』

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