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ももいろ ページ22




「うぅ…ヒック…泣」


家に着いてから着替えもせずにベッドに飛び込んで泣き続けている


お気に入りの抱き枕ものんの涙でぐしょぐしょ


「はぁ…ヒック…顔洗おうかなっ…」


そう思って、立ち上がろうとした時


"ピーンポーン"


突然鳴り響くインターフォンに持っていた抱き枕をギュッと抱え直す


流星くんが来るわけないやんな…


のんのこと、遊び人みたいな言い方して凄い怒ってたもん


それが悲しくてのんも酷いこと言っちゃったし…


"ガチャッ"


桃姉「いらっしゃい!」

青「すみません、急に…」

「……!」


聞こえてきた声にのんの耳がピクッと反応した


やって、来ないと思ってた人が…


流星くんの声が聞こえたんやもん


幻聴かもって思って部屋の扉に耳をくっつけてみたら


桃姉「2階の部屋におると思うで!」

青「行っても怒られませんかね?」

桃姉「平気に決まってるやんか!まぁ、のんは恥ずかしいかもしれんけど笑」

青「いや…実は、さっき喧嘩しちゃって…」

桃姉「え?そうなん?」


少し掠れた低い声


間違いなく流星くんの声や


姉ちゃんに喧嘩したこととか説明して、のんの家に来たんも話がしたいからやって


桃姉「そっか。だからずっと部屋にこもってるんやね」

青「俺、別れる覚悟で来てるんで」

「え…」


流星くんの言葉に、いつの間にか止まっていた涙がまた溢れ出す


"別れる"


それは、のんが遊び人やって思ってるから…?


それとも、のんが酷いこと言ったから…?


もしかしてその両方やったりして…


ぐるぐると頭の中で理由探しをするけど、本当のことは流星くんに聞いてみないとわからへん


嫌や。別れたくない。


そう言ったら流星くんは考え直してくれるんかな…


"コンコン"


「……!」


扉の前で悶々と考えていたら優しいノック音が聞こえてきた


それは流星くんが目の前にきた証拠であり


のんにタイムリミットを知らせている


青「望。少し話がしたい」


別れ話なら嫌や


そう答えたくても泣きすぎて声も出ないのんは抱き枕を抱えて布団に潜ることしかできへん

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作者名:まかろん | 作成日時:2023年5月7日 22時

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