のぞみーるの恋愛事情２（青×桃） (ページ19)

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あおいろページ19

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桃「んぅ…あれ…流星くん…？」

教室の出入口についたとき、足音のせいか起きてしまった望

ガタガタッと椅子の音がしたと思ったら急いで俺の隣に来て

桃「ごめんね…のん、起きへんかった…？」

起きなかったせいで置いていかれそうになったと勘違いしてる望に

「そんなんで置いていくわけないやろ」

桃「へ…」

強い口調で言ってしまったけど、放った言葉を取り消すことはできない

"のん"って呼ぶ一人称もほんまは俺の前だけやなくて他の男の前でもしてんやろうな

「のぞみーるには男のファンいっぱいおるもんな」

桃「りゅう、せいくん…？」

「彼氏見つけ放題でええよな。望が動けばすぐ付き合えるやん」

開いた口が止まらへん

黙って出て行こうと思ってたのに

そしたら、もう少し冷静にもなれたのかもしれない

でも、もう何もかも遅いねん…

「羨ましいな。遊び放題で」

それだけ言い残して教室を出て行こうとしたら

桃「なにそれっ…」

震える声に、振り絞って声を出してることに気づいた

パッと振り向くと、そこにはギュッと拳を作って震えてる両手に、涙の溜まった瞳の望が。

桃「流星くんやってっ、モテモテなくせにっ…遊び放題なんは流星くんもやんかっ…」

ポツリポツリと言われる言葉に胸が締め付けられた時にはもう遅かった

桃「のんは振られるかもってずっと不安やのに！流星くん、酷いよ！！泣」

「あ…」

望の目から涙が溢れたと思えば、俺の横を走って通り過ぎてしまった

今すぐ追いかけなきゃあかん

そんなことわかっているのに、あんなことを言ってしまった以上、足が動かんくて

紫「あれ？藤井、そんなところで何してるんや？」

「濵ちゃん…」

ボーッと立ち尽くす俺に鍵当番の濵ちゃんが声をかけてくれた

もう、帰らなあかん時間やん…

紫「のんちゃん、すごい勢いで走ってったけど一緒に帰らへんのか？」