YouTuberの恋？【水溜りボンド】 (ページ27)

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25話ページ27

カンタSide

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「はいどうも～水溜りボンドです！」

『サブチャンネルです！！』

ﾄﾐｰ「お前のではねーよ」

オススメされた天ぷら屋に着き、許可を頂いてサブチャンネルの撮影をしていた。

美味しそうな匂いが食欲をそそっている。

それなのに……

ﾄﾐｰ「おーいー！！並びすぎだよ！」

「それ俺も言おうとしてた」

俺が言おうとしたことを先に言われた。

そう、今とてつもなく長い行列に並んでいてその最後尾なのだ。

トミーは驚きと怠さを隠しきれていない顔をしていた。

『え？このお店にしては今日少ない方ですよ』

いつもはもっとですよ、と嬉しそうにニコニコ言うA。

少なめならまあ良かったかもしれない。

ﾄﾐｰ「じゃあ並んでる間何かしようぜ」

『んー…』

「じゃあお互いに質問しよ」

『私昨日のサブチャンネルでも質問されてましたよね？』

三人同時に、まあいいか、なんて呟くと質問コーナーが始まった。

ﾄﾐｰ「ユリちゃんは学校にバレてる？YouTuberやってること」

「それ俺も気になってた」

いい質問！！

その質問をAにすると、苦い顔をした。

『…バレまくってます』

苦笑いすると、自分の髪を軽く握った。

肩より上で切り揃えられた髪が少しだけ乱れた。

聞いてはいけなかったことなのだろうか？

いつも明るい元気なAの元気を失くした姿を見てしまい、少しだけ罪悪感が芽生えた。

「そっかそっか」

俺はカメラに見えない位置でそっと頭を撫でた。

そしたら泣き出しそうな顔でこちらを見つめるから俺まで混乱してきた。

ﾄﾐｰ「俺も大学でバレすぎてて大変だった」

「な！でもまだあの頃は今のユリより知名度低かったからワーキャー言われたりはしなかったな」

ﾄﾐｰ「卒業しかけは女にだいぶ寄られてたけどなカンタは」

「トミーも可愛がられてたよ」

ﾄﾐｰ「男は可愛いじゃねーじゃん。カンタも可愛いー！って漫才中に叫ばれてたじゃん」

「お前はレッドブル飲んでるだけで美味しそう！！って言われてたじゃん」

俺とトミーは笑いながら過去について語り合った。

Aはちょっとずつ笑顔を取り戻していた。

一安心。

『はい！！質問っ！男性と女性どちらの友達が多いですか！』

まるで授業のように手を挙げて質問するA。

それだけなのにとても可愛く見えた。

「俺は男」

ﾄﾐｰ「同い年は半々で、後輩は男かな」

なんだかトミーらしいな。(笑)