YouTuberの恋？【水溜りボンド】 (ページ16)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:25,355 hit

14話ページ16

カンタSide

・

風呂から上がって、服を着ている時リビングからこんな会話が聞こえた。

『ご飯ついでもらってもいいですか？』

「え？」

『いやあの、ご飯ついでもらえますか？』

トミーの戸惑ってる声が面白くて、つい笑ってしまった。

確かにご飯をつぐとは言わないけどね、ここは福岡だってわかってる？

方言というものがあるんだよトミーくん！！！

実は、Aが動画内で言っていた方言が気になって調べたのだ。

過去のエピソードを話している動画で、『教室をはわいてるときに…～』みたいな事言ってて、はわくとは？！って思ってね(笑)

結果、はわくは掃くということらしい。

ちなみに、背負うをからうと言うらしい。

何で地味に変えてくるのだろうか…。

もっと沖縄とかそこらへんみたいに、大きく変えたらよかったのに…(笑)

とかそんなことを考えているうちに服を着終わった為、リビングに戻った。

「ただいま」

『あ、おかえりなさいカンタくん！』

ﾄﾐｰ「もう飯になるから座って待ってて」

トミーに指さされたダイニングテーブルの席につき、二人を眺めていた。

俺が服を着ながら考え事をしているうちにつぐ、という方言問題が解決していたらしく、二人仲良くよそいはじめた。

いいなぁ…仲いいなぁ。

入りたいなぁ。

トミーに取られたくないなぁ。

心配することないかな？大丈夫かな？

不安をずっと抱いたまま二人を見つめていた。

ﾄﾐｰ「あ、ユリちゃん」

『はい？』

おたまを持ったまま、くるりとトミーの方を向いたA。

動く度に少しだけ揺れる髪が色っぽく感じた。

ﾄﾐｰ「これ俺の好きな味」

トミーがおかずをよそいながら、つまみ食いしたらしく笑顔で事後報告。

仲いいなぁ。

『ほんとですか？ありがとうござ、んっ？！』

トミーはAに同じスプーンで食べさせた。

同じスプーンで。

俺はたえきれず、立ち上がった。

「ちょっ」

ﾄﾐｰ「よそう人たちの特権だよなぁつまみ食いって」

慌てて駆け寄ったものの、トミーは意地悪そうに笑い、Aは動揺しながらもぐもぐしている。

くそ…(笑)

『カンタくんもうちょっと待っててくださいね！すぐ持っていくので』

俺が食べれなくて悔しいと思ってるみたいじゃんか。

違います。トミーとAが間接キスしてるのを見ちゃったのが嫌だったんです。

なんて言えないしなぁ。