YouTuberの恋？【水溜りボンド】 (ページ15)

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13話ページ15

トミーSide

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俺は風呂に入っている時考えていることがあった。

勿論、うわ、女の子の家の風呂だ…とかも考えてたけどな？

そうじゃなくて…

俺が風呂入ってる間、カンタとユリちゃんの二人っきりだな、って。

もうユリちゃんの親御さんは寝室にいて、リビングにはもうあの二人しかいないのだ。

そう考えたら風呂なんてのんびり入っていられなかった。

カンタはきっと、ユリちゃんを好きだ。

それは俺が見てもわかるくらいに、わかりやすいものだった。

ユリちゃん本人にバレてない？大丈夫？

ってくらいだ。

でも俺は恋したカンタを知らない。

どんなことをするのか、ヘタレなのか押せ押せなのか。

そんな不安を抱きながら俺はリビングに戻った。

予想通り、二人の顔は赤くて…カンタの野郎何かやったな？

…ってなんで俺こんなにヤキモチ妬きな高校生みたいなこと考えてんだろう。

言わなくてもわかるから言わないけど。

カンタを適当に風呂に送って、俺は彼女の顔を見た。

おかえりなさい、トミーくん。なんてほんのり赤くなった顔で微笑むから可愛くて抱きしめたくなった。

でもその赤い頬は誰のせい？

俺？カンタ？

…そんなこと考えたくもないな。

「なあ、ユリちゃん」

『なんですー？』

料理をしながら返事をするユリちゃんは彼女っぽくてキュンとした。

「晩ご飯何？」

『え？ないしょですよ！』

何の、え？なの？

なんだか不思議で笑ってしまった。

すると彼女は俺の方を見て、逆に不思議そうに見つめてきた。

天然か。(笑)

「いや、何で、え？って言ったんだろうって不思議でさ」

笑いが堪えられなくて、口元を少し押さえながら言った。

そんな笑みも引くような事を言われるなんて予想もしていなかった。

『いや、カンタくんも同じこと聞いてきたんですよ！お二人仲いいなーって！』

嬉しそうに話す彼女は可愛かった。

でも喜んではいれなかった。

だって俺とカンタが同じことをユリちゃんに聞いてるとか…印象被ってるのと同じくらい嫌だ。

ユリちゃんに好きになってもらうには、個性も必要だと思うのだ。

なのに同じこととか…なんでだよ。(笑)

「もうすぐできる？」

『はい！ご飯ついでもらってもいいですか？』

「え？」

なに？なんて？

『いやあの、ご飯ついでもらえますか？』

至って真面目…な表情だ。

何語なんだろう…。