YouTuberの恋？【水溜りボンド】 (ページ14)

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12話ページ14

ユリSide

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名前で呼んでいいかなんて普通聞くのかな？

しかもカンタくんは一生懸命伝えているように見えるし…女の子慣れしてないだけかな？

そんな失礼なこと聞けないけど。

ｶﾝﾀ「…ありがとう」

カンタくんはそう言って、柔らかい笑みを浮かべた。

動画内でもたまにしていたこの笑みが私は大好きだ。

勿論、普段の爆笑している顔も好き。

…なんてファンとしてだよ？

今横に立っているカンタくんは、私のことをチラチラ見ている。

私が彼を見なくてもわかった。

視線感じるんだもん(笑)

『どうしたんですかっ』

耐えられなくなって私が問いかけると、無意識なのかよくわからないけど、こんなことを言った。

ｶﾝﾀ「…いや、可愛いなぁって」

しれーっとそういう天然なところ出してくるのやめてくださいよ。

普通に照れる。

顔がだんだん熱くなっていくのがわかった。

きっと今私は真っ赤だ。

顔を見られたくなくて下を向くけど、きっと耳まで真っ赤だから隠せてないな。

ｶﾝﾀ「えっあっそんな、違うって！照れんな！」

彼が身振り手振りをつけて否定してるのが見なくても分かるけど、そんなことで私の照れは収まらなかった。

それなのに…

ｶﾝﾀ「でもね、そういう照れてる姿も可愛いよ」

そんなこと言うから！

そんな顔で私の顔を覗き込まないで下さい。

そんなに見ないで…。

ｶﾝﾀ「こら、目逸らそうとすんなっ」

しゃがんで、覗き込まれた状態で頬を手で包まれた。

彼の手は暖かくて大きい、優しい手だった。

『か、かんたくん』

ｶﾝﾀ「何？」

『ばり恥ずかしいけ、やめてもらっても…』

私がそう言うと彼は私の頭をそっと撫でて、可愛い、って呟いた。

動画外のカンタくんってこういう人なんだ。

…ギャップにキュンとしたのは内緒で。

『からかわんでくださいよ！』

そう私は笑いかけるけど、頬の熱さが引かなくてずっと恥ずかしかった。

からかってないよ、なんて言葉が聞こえた気がした。

ﾄﾐｰ「風呂上がったよ」

ｶﾝﾀ「お、おかえり！」

『ほら、カンタくん入ってきたらどうですかっ』

トミーくんが戻ってきたのを見計らい、私は半強制的にカンタくんを風呂に送ってやった。

…今度はトミーくんと二人きりか。(笑)