その105 ページ15
善逸side
悲鳴嶋さんの稽古を終えた俺は、その後も全ての柱稽古を修了し、じいちゃんの家へ帰ってきた。
ガラガラッ
善逸「・・・・・。」
じいちゃんの音も、獪岳の音も聞こえない。
微かに聞こえるAの音を頼りに、部屋の扉を開ける。
善逸「A...!!」
A「あ...善逸...おかえり...」
Aは首から血を流して倒れていた。
善逸「何があったんだ...!」
A「獪岳が来たの...」
その言葉に、俺の怒りは限界を超えた。
俺と獪岳は同じ志だと、そう信じていたのに。
善逸「ごめん...守れなくてごめん...」
俺はAの首に包帯を巻いて、そっと抱き締めた。
善逸「絶対に俺がアイツを倒すから。」
A「もう...4人でのあの時間は...戻ってこないんだね...」
善逸「A...。」
Aは首に深い傷を負っていて失血がひどい。
意識朦朧とするAをおぶって、蝶屋敷へと足を速める。
善逸「ごめん、ごめんA...」
善逸「俺がこんなだから、誰も守れなかった...」
己の非力に嘆いていても、過去は変えられない。
もう泣かない。もう逃げない。
大切な人を傷付ける奴を、俺は絶対に許さない。
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さくら - 読ませてもらいました!とてもおもしろかったです。頑張ってください! (2020年8月13日 15時) (レス) id: 5a06be7f79 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 続きがとても気になります!更新楽しみにしています! (2020年7月11日 13時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぜんいちゅ(プロフ) - ミーさん» コメントありがとうございます!鬼化によって人間らしい感情が欠如してしまった獪岳ですが、彼には報われて欲しいです(T_T) (自分で書いといて) (2020年7月11日 10時) (レス) id: 00a91bfced (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 最終章の展開、楽しみにしています!!獪岳が鬼化した時、善逸や師匠だけではなく主人公に対しても拒絶していたので、主人公の思いは届いていなかったのか、と胸が苦しくなりました…(´;ω;`) (2020年7月11日 9時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぜんいちゅ | 作成日時:2020年7月10日 23時