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放課後、図書館で阿部君と目黒君を待つ。
待つ間に、気になっていた小説が新刊コーナーにあったから椅子に座ってパラパラとめくっていた。
「あ、Aちゃん。こんにちは」
顔をあげると目黒くんが立っている。
ドキリとした。
「こんにちは。あれ？阿部くんは？」
「阿部ちゃん、先生に呼び出されたみたい。先に来たんだ」
少し照れくさそうにそう言って私の前の席に座る目黒君。
朝のあの笑顔がフラッシュバックされて胸が高まる。
「サッカー…夕方は練習ないの？」
私の顔をじっと見て何かを考えるような仕草をする目黒くん。
「あ、朝…朝練してるの教室から見てたの」
私の言葉に目黒君は納得したような顔をする。
「今日は夕方の部活ないから朝練だけ」
「そうなんだー」
何だか独特な空気が流れる。
目黒君の持っているオーラなのか。
なんだろう。
「あ、このクッキーいる？」
目黒くんのバックの中からおもむろに綺麗にラッピングされたクッキーが出てくる。
それって…
「なんか、机の中に入ってたんだよね」
「…それって……？女の子からじゃないの？」
「え、そうなの？」
目黒君は目を丸くしてそのクッキーとまじまじと見る。
「そっかー謎が解けたわ。時々、このクッキーが机の中にあるんだよなーなんでだろうって思ってた」
あーこういう鈍感系男子？ってやつ？
天然？
自分がモテていることに自覚ないとか？
そういえば…夕方なのにまだ寝ぐせついてるし。
その持っているバッグの中…なんだか汚そう。
こんなに綺麗な顔をしているのに。
独特。
「目黒君への贈り物だし…私はもらえないかな」
私の言葉に目黒君はジッと私を見つめた。
「だな。じゃあ、これは俺が食べるべきかー」
そう言って笑った。
思わず私も笑う。
なんだろう、この空気感。
「俺、サッカー推薦で来たから…勉強ついていけてないんだよね。それで1年のころから阿部ちゃんに色々教えてもらってる」
「そうなんだーサッカーしている姿…かっこよかったよ」
言ったあとにハッとした。今、私カッコヨカッタって言った。急に恥ずかしくなって顔が熱くなる。
恐る恐る顔をあげると
目黒君はさわやかに笑って
「ありがとう」
と言った。
そんな「かっこいい」という言葉は聞きなれているのか彼は少しも動揺しない。
「じゃあ、先に勉強初めてよっか」
気を取り直して筆記用具を机の上に並べる。
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うみ(プロフ) - 他の小説も読みました！これも面白かったです！もう更新はされないのでしょうか(´°‐°｀)？ (2022年11月19日 23時) (
レス) id: 2d80e6ebcd (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - くぅさん» いつも本当にコメントありがとうございます！嬉しいです。色々忙しくて更新遅めかもしれませんが完結まで見守ってください！ (2022年5月15日 19時) (レス) id: ec84c7801d (このIDを非表示/違反報告)
くぅ(プロフ) - nonoさん、新作嬉しいです！始まったばかりですが既にドキドキしております。今回も楽しみに読ませていただきます！無理しないペースで更新お待ちしています。応援してます！ (2022年5月11日 23時) (レス) id: f5d9d1d575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nono
| 作成日時：2022年5月11日 19時
