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「A…放課後どこかいくの?」
後ろからふっかの声が聞こえた。
振り向かずに
「そう、阿部君と勉強」
と小さめの声でそう言う。
「今日、この前の新しいゲームを君の弟とする約束してんだけど」
「どうぞどうぞ、」
ふっかの方は少しも見ない。
どんな表情をっしているのかは分からない。
「Aもやったほうがいいって」
今日はやけにしつこいな。
私は無視して椅子から立ち上がってトイレに行く
教室を出るときにふっかをチラりと見ると、もういつもの集団の中で楽しそうに笑っていた
中学校に入りたてのときまでは教室でも普通に喋っていた私たち。
でも、ふっかと仲のいい私はクラスの女子から嫌がらせを受けた。
たいした嫌がらせではなかったけれど
ふっかにも気をつかわせてしまい申し訳なくなった。
それから私とふっかは学校内では喋らなくなった。
喋るのは学校以外で。
主には私の家。
休日は2人で出かけることもある。
ラーメン食べに行ったり、映画見に行ったりすることだってある。
別に普通のこと。
ずっと小さいころから一緒に育った私にとってふっかは家族。
でも、それを世の中は認めない。
すぐに恋愛とやらに絡めて面倒くさくなる
「そんなんじゃないよ。ふっかとは家族だから」と言っても「またまたー」みたいに勘ぐられる。それも面倒くさい。
なぜか高校も同じになった。ふっかがこの高校に受かったのは奇跡だと言われている進学校。
1年目のころはクラスも違った。2年生になって同じクラスになって非常にやりづらい。
そしてたまに目が合うのとか、
今日みたいにボソボソ話しかけられるのも…
少し面倒。
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うみ(プロフ) - 他の小説も読みました!これも面白かったです!もう更新はされないのでしょうか(´°‐°`)? (2022年11月19日 23時) (レス) id: 2d80e6ebcd (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - くぅさん» いつも本当にコメントありがとうございます!嬉しいです。色々忙しくて更新遅めかもしれませんが完結まで見守ってください! (2022年5月15日 19時) (レス) id: ec84c7801d (このIDを非表示/違反報告)
くぅ(プロフ) - nonoさん、新作嬉しいです!始まったばかりですが既にドキドキしております。今回も楽しみに読ませていただきます!無理しないペースで更新お待ちしています。応援してます! (2022年5月11日 23時) (レス) id: f5d9d1d575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nono | 作成日時:2022年5月11日 19時