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「もう、百合…ダメだわ…連れて帰る」
少し気まずそうに俺たちの元に帰ってきてAは財布から1万円を置いて
「これ私と百合のぶん！残ったやつは今度返してね」
と言った。
「こんなにいらねーよ」
帰る素振りを見せるAにふっかは心底がっかりしている様子だった。
「うん。次飲むとき、ふっかおごってね。ーまた連絡して！私もするね」
Aはそう言ってふっかに微笑んだ。
次に俺をチラっと見て「翔太君も、またね」
そう言って帰っていった。
ふっかと2人でそんなAの後ろ姿をジッと見つめる。
「Aって分かってんだよ。俺がAに気があるって」
「ん。なんかそんな感じすんなー」
ふっかは目を細めながらため息をつく
「次会う口実をちゃんと作って帰るんだよ。毎回。あーあいつにはかなわないわ。期待すんじゃん？」
その後のため息は深かった。
「…いや、こんなふっか見れたの珍しいっていうか…俺って…ふっかはあんまり女にのめりこんだりしない奴だと思ってたわ」
「そうだろう…」
ふっかは3回目のため息をつく。
「脈ねぇの？まったく？」
「残念ながらまったく…いや…最初は脈あるのかな？って思うのよ。みんな。でも尽くダメ。」
「…彼氏とかいんの？」
「それが、いねーんだわ。俺、Aが彼氏いるの見たことない。高校の時からずっと。知らないだけでいるのかもなー」
ふっかが残ったホッケを食べる。
「へぇーあれかな、男に興味ない的な？」
「…俺も分からねえよ」
ふっかはやけくそ気味に言う。
「誰もAには手出せない。まじ、沼だから……翔太、Aのこといいなって少し思っただろ？まじで、やめとけよ。」
やめろっと手を横に振るふっか。
「そんなこと……思ってねーけど…でも…お前の彼女、相当お前のこと好きみたいだしー大事にしろよ。」
「そんなの分かってるよ。Aのことと彼女のことはちゃんと分けてる。」
「お前、彼女泣かせたら色んなやつに刺させるぞ」
「ん…分かってる…………」
ふっかは残っている酒飲みほしてそう言った。
ふーん。Aか…
これが俺とAの出会いだった。
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nono(プロフ) - lovehim06さん» ありがとうございます！続編の社会人編もよろしくお願いします。 (2022年3月28日 11時) (
レス) id: ec84c7801d (このIDを非表示/違反報告)
lovehim06(プロフ) - すごくひきこまれて、最新話まで読みました。今後も楽しみにしています (2022年3月19日 18時) (レス) id: f4202ed725 (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - 紅さん» ありがとうございます。結末はもう少し先になります。ぜひ社会人編もお楽しみください！更新頑張ります。 (2022年3月19日 9時) (レス) @page50 id: ec84c7801d (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - すごく面白くて最新話まで一気に見てしまいました。結末がどうなるのか楽しみです！更新楽しみにしております。 (2022年3月18日 19時) (レス) @page49 id: c3bba08d92 (このIDを非表示/違反報告)
nono(プロフ) - あやさん» ありがとうございます。頑張ります！最後までよろしくお願いします。 (2022年3月16日 8時) (レス) id: ec84c7801d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nono
| 作成日時：2022年3月10日 2時
