変わったばかりの幻王様 (ページ46)

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ナツメ視点

ハフハフと頬張るA...小さいのによくそんなに入るなぁ...一方夜桜とやり合っている剣武魔神達...温度差よ温度差...

『とーま...これ美味しい』

「どれどれ...あ....本当だ」

『我...皆と出会えてから...すごく楽しいのだ...ま...まだ外の世界は怖いが....怖くない所もある』

「そうだね...」

『我...小さい頃まだ力がなかった...それで使用人達が好き勝手言って...笑って...それで怖くなって部屋に閉じこもって...幻王様...うぅん...お母さんが...お松に合わせてくれた...』

「そうですね...」

『2人で一緒に花冠を作ったことまだ忘れておらぬ...だが...さっきまで眠っておったから思い出した...我は...落雷...イカズチと遭遇しておった...それで...我とお姉ちゃんをくっつけた...』

少し不安そうな表情...でもお松が背中をさすってくれて...優しく微笑んでいて...その表情を見てほっとしているみたい...

『...厄が集まっていると...知った時...お松が危ない目にあうのが嫌だった...でも...お松と一緒に居て安堵しておったのもまた事実...結果的に...お松が怪我をおってしまって』

「...そうなの?」

「はい...A様と距離はあまりとっていませんでしたから...おそらく故意で背中を押されてしまいまして...不本意に触れますした...」

「...それで幻王様から二度と関わるなと...言われたのだな?」

「A様に言われました...幻王様にも...時間が居ると...」

『これ以上犠牲者を増やしたくなくて...逃げ出して...人間界のあの竹やぶに逃げ込んだのだ...お...おそらく...空亡との戦いでお主ら入ってきただろう?その時に我の結界に上書きするように貼るから...』

「あ!だから今まで無かった怪奇案件が出回ったんだな!?」

「じゃあ...結界オーライだね...」

「そうじゃな!A様が無事見つかった!お松と仲直りもできた!万々歳じゃ!」

五右衛門がお松とAの背中を強く叩いた...力加減はしていたようで少しじっと見られただけだった.,

『...今まで剣武魔神達も...恐ろしい者達ばかりだと思っておった...幻魔も...幻獣も...だが...暖かいものだな...食事も...寝る時も...お風呂も...1人だった時よりも楽しい』

「私も楽しいです」

「もっと楽しい事しよう!」

「つまんねぇよ仲良しこよしはよぉ」

この声は...ゾワッと背筋が凍った...途端に一気に水が出て建物を切った...そこに居たのは3人と怪魔達...