変わったばかりの幻王様 (ページ38)

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A視点

使用人達が僕を見てクスクスと笑うことが少なくなったけど...目線が痛い...少し気分転換にと思って誰もいない廊下を歩く...そういえば白虎と一緒に寝る約束をしていたが良かったのだろうか...きっと...あの程度に反撃できぬ我を見て幻滅しておるのだろうか...あんな事言われたが...きっと...

「A様...そんな薄着ではお体に触れます...ちょうどブランケットがあります...どうぞ」

『いや...それは義経のものだ...それに子供は風の子と本で読んだゆえ...安心してくれ』

「...少し話をしていきませんか...?私で良ければ相談に乗ろう」

『相談...そ...うか...なら少し頼もう...』

義経が座った椅子の隣に座った...すっとブランケットをかけてくれる...暖かく手触りが良い...とりあえず話すのは今日の出来事について...我は何も出来なかったから...

「つまり...実際のところ私達がA様の事をどう思っているか...という事ですか...」

『そ...うだ...』

「私は...A様の事を...幻王様として見てるのではなく...我が子のように見ているかもしれません...なんせお松はことある事に自慢してきてましたから...」

『そ...うなのか...?』

「えぇ...お松は...A様に貰った物をことある事に自慢してきました...それに剣武魔神様方もわが子として見ているのでは無いでしょうか...?」

『...我が子のとして...か...』

「それに...先程白虎様と不動明王様が撃ち合っているのを見ました...まぁ不動明王様が勝ちましたが...」

『そう...か...』

「そこでサラッと聞いてしまったのですが...A様をもっと守れるようになりたいそうです....ね?悪口を言っている訳では無いのです...ただ...A様は無意識に人から離れようとしてしまいますゆえ...私達もこうやって...話しかけられるのを待つしかないのです」

そう言って我の目を見て笑った...つまり....みな...我を...待ってくれているのだ...かわれるだろうか...だが...せめて...

『あ...ありがとう義経...そ...その...きのう...さ...そってくれて嬉しかった...ありがとう...』

「...!...ではまた誘っても良いですか?」

『よ...義経が良いのであれば...なるべく頑張ろう...』

「A様のペースで充分ですよ」

と...とりあえず今向かえばいいのは闘技場だろう...はぁ...なんでこの家こんなにも広いのだろうか...だが向かわなくては...きっと白虎達はおるから