変わったばかりの幻王様 (ページ23)

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A視点

ここは我の部屋...不動明王に...謝りにいかなければ...高貴な方の膝の上で眠ってしまったなど...言語道断...土下座しなければ..,

『...ｯ』

ドアノブに手をのばすが触れられず...そっと手を下ろした...そしてまたベットに戻る...ダメだ...やはり...外が怖い...今日もトウマ達の元へ行きたいと思うのに...まだこの部屋に出るのが息苦しくてかまわない...あの時のように...窓から...そうだ...窓を開ければすぐ外ではないか...玄関を通る必要は無いのだ...そっと窓に手を伸ばし開けて身を乗り出す...するとノックの音に驚いてしまいずるりっと...バランスを崩した..

『...わっ...わわっ!?』

「...ｯ危ないでは無いか!」

『...何ようか知らぬが離してくれ...!』

「また家でと申されるのですか...お松が心配してしまいますよ!それに....このまま手を離しても真っ逆さまです」

軽々と抱っこされてしまった...確かこやつは...義経..だったうおな...物知りでとても頼りになるとは言うていた...

「朝食が出来たそうなので迎えに参りました...まさか飛び降りをしようとされているとは思いませんでしたが...」

『...』

「さぁ...参りましょう...冷えてしまっては元も子もありませんよ」

『...いつも通り部屋で良いと伝えてくれ...今度は抜か出さぬから...』

「...分かりました..」

窓を閉めてまっていよう...もう1回布団に籠って...今度はどんな夢を見よう...みれるのなら...お母さんともう一度...するとまたドアが空いた音...足音が近づく...すると布団を掴まれおめでとう思いっきりめくられた...

「よっ!おはようさん!A様!」

『...ﾋﾟｯ』

「そう怖がりなさんなって...玄武のじいさんが心配してんぞ〜...安心しな...前よりは怖かねぇよ...何だってA様の傍に俺が居るからな」

『...だが...』

「うじうじしてねぇで行くぞ!んな所でびびってちゃ始まんねぇだろ」

『わっ...よ....義経は部屋で良いと...』

「ん?いや...元より全員A様を外に出す気しかねぇぞ?」

『...そうか...』

脇に抱えられたら我はもう何も出来ぬぞ...足元がプラプラとしておるからな...諦めだ...しかし...なぜみなそこまでするのだ...ほら...またくすくすと笑い声が耳に届く...

「A様!見てみろ!綺麗な花が咲いてるぞ!」

『わぁ!?あ...阿修羅様...急に振り回さないでくだされ!』

次々と報告してくれる...この花はっとか...木の実がとか...虫が...とか...最初は驚いたが...今は楽しい..