変わったばかりの幻王様 (ページ13)

今日:31 hit、昨日:9 hit、合計:1,727 hit

12 ページ13

トウマ視点

小さくて細くて....何とか着れそうなのがパーカーだけだった...下着も僕のだしスパッツも...つまり生足...生足てぺたぺたと歩き回ってる...

『トウマ...新発見だ!服が軽い』

「まぁ...あの服重ね着だもんね...」

「純粋...」

「無垢...」

「天使イェーイ」

するとふわっと大きな欠伸をした...まだ目はぱっちりとしているけど...ね...

「眠い?」

『大丈夫だ...トウマは眠くないのか?』

「平気...そうだ...不動明王ボーイならAと会うんじゃないかな...?」

『うぐ....あやつは名の通り明王だ...我が上に立つのではなく不動明王様が立てばよいのに....』

「じゃあ...阿修羅」

『ナンパ野郎は嫌だ』

今阿修羅になにか突き刺さった気がする...朱雀も妖聖剣から行かぬぞとオーラ出してるし...大丈夫そうなのは玄武か白虎...

「Aは斧と槍どっちがすき...?」

『我は...斧....いや...槍も....うぅむ...迷う...でも斧の方が痛くなさそう』

「トウマ...」

「自害はダメだぞー」

「ダメイェーイ」

『な...なぜ分かった!?』

「Aは何となくそう考えそうって分かりやすいからかな...?じゃあ...おじいちゃんがいい?それもとお兄さん...?」

『お松がいい』

こういうのははっきり答えるんだね...あとやっぱりお松に信頼を寄せてるや....でもやっぱり机に並べた妖聖剣は気になってるみたい....可愛い

『...これとこれが...斧と槍だな』

「そうそう...でこれが双剣にもなる朱雀と...阿修羅のと...不動明王の」

『どれもかっこいい....さすが妖聖剣で幻王様に使えている剣武魔神様だ』

「へー...やっぱり剣武魔神の姿見たことあるの...」

『我は...使用人達に嫌われていてな...外を歩こうものならば罵詈雑言の嵐...お松が居なければ外を出歩くことさえ出来ぬ...そのせいか幻王様に呼ばれている間は我はずっと部屋でお手玉や鞠で遊んでたり...1人花札...』

「ごめん聞いてて悲しくなってきた...」

『でも...もし...こんな我でも仲良くしてくれたら...嬉しい...』

悲しそうに笑った...でもそれに答えるように玄武がまさかの登場...いやなんで...?僕憑依してないよ...Aくんも一目散に逃げちゃったよ...あぁ...テーブルに頭隠してるけどおしり見えてる..スパッツ見えてるよ....

「...儂で良ければお主の親代わりとして...見守ろう」

「玄武は優しいんだね」

僕に聞かれたことが恥ずかしかったのか少し照れてそっぽ向いてしまったけど...玄武の思いは通じたね