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A視点

何を言われてるのか分からないのだろうか...?単純な答え...あの時は軽い気持ちでやったであろうおまじないが今も続いていたとは思ってないのだろう...対する僕は...力とともに記憶も継承し始めているから...分かったんだけどね....

「え...あ...だが...我がやっても効かなかっ....あっ!」

『そりゃそうだよ...?最初っから両思い...だから効くわけない』

「確かに玄武から聞いたが...しょ...少々受け入れ難くて...」

『...やっぱり....僕じゃなくて....朱雀は白蛇の方が好きだもんね....大丈夫...嫌なら嫌って言って...ね?』

嫌なら嫌とはっきり言って欲しい...断って欲しい...そしたら早くこっから出れるし関係も変わんない....そんな反面...選んで欲しい...抱きしめて欲しい...もっともっと繋がりたい気持ちもある...返事を待っていたら...肩を思いっきり掴まれ壁に背中が当たった...

『すざ....んッ...』

今何されているのか分からないけど....口を塞がれてる...朱雀の顔が近い...息継ぎが上手くできない...何とか息を吸おうと口を開けば何か入ってくる...朱雀を押し返そうにも力が入らない...数分後ようやく離してもらえた...

「す...すまない...!」

『...???』

「わ...我は確かに白蛇が好きだ...だが....Aの事も同じくらい好いている!愛しいと...!だ...だから...その....」

『....うん』

「その....」

「そこはさっさと付き合ってくださいというのだぁぁぁぁ!!」

「ミッチー!?今いい所なの!!」

「...その...せめて...今だけでも添い遂げてくれないか...?」

『...妖怪になっても朱雀の元に行くから大丈夫...朱雀が満足するまで何回でも生まれ変わってあげる』

モジモジとしている両手を僕の手で包んであげれば...ぎゅうっいきよいよく抱きついてきた...だから...僕も...抱き締め返した...あぁ...やっと分かった....幸福ってこういう事か....

「ナツメさん!私とつき....」

「あわないわよ!!」

「大変保護者達が大号泣しそう....」

「よく考えりゃ何千年も恋路見守ってたんだなこいつら....」

『...ありがとうって言いたいけど....僕の破魔の力はまだ解放されてないからね...?勢いで押した罰だよ....』

「え!?」

「えぇ!?」

「...それでもおめでとうって言っていいかな...?」

『うん...ありがとう』

そりゃ朱雀と結ばれるだけで解放されたと思わないでよ...それだったらとっくに解放されてますが...??

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作者名:のうな | 作成日時:2023年8月7日 23時

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