鳥と蛇 (ページ31)

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A視点

辛くないと言えば嘘になる...ハクが僕の頬に擦り寄って慰めようとしてくれるが...泣きそうになるのを我慢するしかんかった...お母さんのことだろう...色々もう手続きも終わらせたに違いない...つまりもう赤の他人...でも...すごく...辛い...

「...大丈夫だ...確かに最初は儂以外の者に少々驚くかもしれんがな...」

『...玄武さん...実は人間界ちゃっかり観光してません...?』

「...まぁ...そなたの手続きやらなんやらで何度かな...ゆくぞ...家と部屋と...儂に怪我はないか見せろ...」

『...怪我は麒麟さんに治してもたったから大丈夫』

「...はぁ...今回は許そう」

玄武さんと一緒に歩いていけば...結構中学校に近い...一軒家...いやいやまさかここを買ったとかないよね...いやでも...確か妖怪でも一軒家買って住んでる妖怪もいるって....

「...妖魔界の家に繋がっておるだけだぞ...一応かもふらーじゅ...というものだ」

『...つまり買ったんですね』

「まぁの」

入れは...平屋....でっかい庭もあるし...部屋もある...まぁ...暮らしてるのが玄武さんだから...主に古いのしか使わないんだろうけど....いや冷蔵庫あるんかい

「お....朱雀と白虎が帰ってきとる」

『...え?』

「言い忘れとったな....結構昔からしぇあはうすなるものを...」

『じゃあ....不動明王さんとか阿修羅さんとかも....』

「いや?あやつらは後に誘うつもりだ」

いやまだ全員揃ってないんですか...それはそれで良いんですけどね...?なんか居る場所違うよね...だってさ...僕は次期剣武魔神だけど人間だし...一緒に暮らすような存在でもないし...

「ここが一応Aの部屋なのだが...手前が儂の部屋だからな....」

『隣は...誰ですか...?』

「白虎じゃ....安心せよ...とって食われはせんだろう」

『そう...ですか』

とりあえず部屋に入って荷物をしまう...制服をかけれる場所があって良かった...大量の包帯と少ない夏と冬の服をしまい...宿題をテーブルに...その宿題は赤いシミがついている...念の為にハクに確認してもらえば綺麗に治っていると...布団は無いから...バスタオル...

『...おしまい...ハクどうしようこの宿題...』

「...?」

『だよね...血の匂いがしちゃうね...』

かなり時間が経っているのに少し鉄臭い...終わった事を玄武さんに言いに行かなきゃ...ついでに朱雀と白虎さんにもこれから世話になることを言わなければ