天才は恋に興味をもちました。ver.出会い (ページ10)

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こうして、海賊王のクルーであった祖父が海軍の依頼を聞く戦略家となった。

だが今から10年前、祖父ははじめて海軍の依頼を断った。

海軍は祖父に、実の息子とその妻を完璧に暗殺するための計画を立てろという依頼をしたのだ。

父母は私たち双子が生まれてすぐ、海賊になった。

そしてたった7年で海軍の立場を危うくする存在になっていたのだ。

それを止めるべく、海軍は祖父に策略を考えるように命じたのだが、祖父はそれに反対。

そこで、海軍は私たち双子を人質にとり祖父に策略を考えさせたという。

後に聞いたことだが、祖父は無理矢理に父母の暗殺計画を考えさせられ、父母はそれにより死亡し、祖父はその罪悪感と極度のストレスから病に老けてるという。

そんな状態の祖父にまだ策略を考えさせるつもりなのか私たちはまだ人質として捕らえられていた。

その事実を私が知ったのは私が８歳の頃。

その日から、私はカイと二人で逃げ出すための計画をたてた。

まずは、賢くなろうと、屋敷の図書館へ一日中こもった。幸い、私たちは祖父の人質のため丁寧に扱われ、屋敷内だけは自由に動けた。

図書館にこもりはじめて約２年。

図書館のありとあらゆる本を読み終わり、全て頭に入れた私はこの島を2人で逃げ出し、祖父と祖母と共に平和に過ごす事は無理だと悟った。

そして私は、自分が自由になることを諦めた。