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Aが正式に仲間になってからはどんちゃん騒ぎだった。
あるものは、肩を組み合い踊りだし、
あるものは、豪快に酒を飲みまくり、
あるものは、Aを死ぬほどかわいがる。
そんな彼らにAは嬉しそうに口角をあげ、食事を取ろうと箸をとる。
スープ
サラダ
ステーキ
デザート
どれから食べようか迷うほど、そのどれもがキラキラと輝く宝石のようで魅力的だ。
数分、思考したAは
「やっぱりまずはメインディッシュだな。」
と考え、一口サイズに切られたステーキを口に運ぶ。
口に入れた瞬間香る胡椒の風味。
噛めば噛むほど出てくる肉汁。
スポンジの如く弾力があるが、柔らかいお肉。
今まで食べたことがないほどに美味しい味の暴力にAは顔を緩め、ホッと息をつく。
いかにも美味しいというような顔をしたAにサンジは嬉しそうに笑い、
さっき作ったばかりだというのにもうお肉が無くなりそうな船長の飯を作っていく。
それぞれ自由に笑って、踊って、歌って、食って、楽しい時間が過ぎていく。
時刻は朝の6時。
宴も終盤にかかった頃、Aに鼻の長い少年、ウソップが聞く。
ウソップ「そーいや、ノウノウの実ってどんな能力なんだ?」
Aは少し思案したあとウソップの目を見つめる。
やはり、ウソップも男、美少女に見つめられてドキドキしない訳がない。
ウソップの頬は少し赤くなり、
「な、なんだよ…、。」
と狼狽える。
A「………あ、今、私のことかわいいって思ったでしょ!」
そう、ウソップを指差すAの顔は可愛いと思われてたことに嬉しかったのか、少しにやけている。
ウソップ「な!なんで?!なんでわかったんだ?!」
と、驚くウソップ。
A「ふふぅ〜ん!それはね、君の脳を見たからだよ!長鼻くん!」
自慢気な顔をしながら、はにかむAはつづける。
A「私はね、人の顔と名前さえ知っていたら、その人の頭の中を見たり、操ったり、記憶を作り変えたりできるの。」
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作者名:ヴォン | 作成日時:2022年8月15日 9時