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船に着いた彼らは、急いで海岸から船をだした。
航海士、ナミのもと波が安定するところまで行くと彼らは机を囲んで、ご飯を食べ初める。
やはり、一番食べるのは麦わら帽子の船長、ルフィ。
そんなルフィを驚きながら見る赤い髪の少女は肉をいっぱい食べる姿を見ただけで、胃もたれを起こしたようで顔色が悪い。
サンジはAが食事を食べない姿を見て、口にあわなかったかと心配そうにみつめる。
その視線に気づいたのかAはサンジの方へ目をあわせると
A「私、草食なの……。
だからルフィの食べてる量を見て、ちょっと胃もたれしちゃった。」
と困ったように笑った。
サンジは美少女のそんな笑みにやられたのか、目をハートにしてデレデレしている。
ナミとウソップも、食事に手を出さなかったAを心配してたのかホッと息を吐いて目の前の飯に手をつけはじめる。
そんな中、Aを未だ警戒したように見つめる男が一人。
その男、ゾロの視線にはじめから気づいていたが、無視を決め込んでいたAは流石に居心地悪くなったのか、ゾロへと視線をあわせ、頬を膨らます。
A「何よ……。ジッとこっち見て…。
………………コケ頭のえっち〜。」
そう言うAは実にあざとい。
「〇〇のえっち♡。」という、男のかわいい子に一度は言われて見たい言葉トップ10に入るほどの殺し文句を平然という姿はもう、あざといという他ない。
女であるナミが頬を染めて、メロリン状態になるくらいである。
勿論、サンジはノックアウト。
鼻血を噴水のように出しながら目をハートにする姿は実にだらしない。
ウソップも、サンジやナミまでとは言わないが顔が真っ赤になるほどには照れていた。
だが、言われた張本人は目を釣り上げ、刀を引き抜き、「誰が、コケ頭じゃー！！」と、怒鳴る。
頬と耳が少し赤いのは、怒りからくるものか……。
それとも………。
余談だが、肉を頬張る船長はAの殺し文句を聞いて、
「ゾロのえっち〜！変態マリモ〜！！」と剣士をからかいながら爆笑していたのであった。
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作者名：ヴォン | 作成日時：2022年8月15日 9時
