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「私を船に乗せてくれない？」
そう聞くAにルフィは嬉しそうな顔をするが、すぐに難しい顔をして腕を組み、悩み始める。
そんなルフィを見たAは
「…………やっぱ、だめ？」
と少し落ち込んだように視線を下に向ける。
それに反応を示したのは先程、A大好き人間になったナミで、今もなお、考え続けてるルフィを思いっきり殴ってAを慰める。
ナミ「ごめんね〜……A……。
私はと〜っても大歓迎よ！勿論、他のみんなもなんだけど、このバカ船長は何考えてるのか………」
そう、あたふたとAを慰めるが、Aは視線を下に向けたままで、泣くのを我慢する。
実は、この女、とっても腹黒いのだ。
本来はそうとう泣き虫でなければこんなことでは泣かないのだが、自分を船に乗せてもらうためにひとつ、演技をうったのだ。
勿論、ナミが自分を擁護することも分かった上での演技。
ナミもウソップもサンジも騙され心配そうにしている。
だが、そんなAの本性に気づいているカビ頭が一人。
そう、ゾロだ。
ゾロは訝しげにAを見ると
ゾロ「おい！そこの赤カビ女…。そのくっせぇ、演技やめろ。
……………見ていて気分がわりぃ。」
と顔を歪める。
A「あり、ばれちった？？」
そう、悪い顔をして笑う彼女はまさしく小悪魔。
ゾロは「こっえ〜女。」と笑うともう、興味を無くしたのか、Aから目をそらし、今もなお、考え続けている船長を見る。
一方、Aの演技に騙されていたナミとサンジはAの方を目を見開き見ていた。
視線に気づいたAはナミとサンジを視界にいれると
A「………えへへ。騙しちゃった。
……………………嫌いになった？」
と、若干、上目遣いで見る。
その姿はまさしく、天使。
それを見たサンジとナミは目をハートにして頬を染める。
ナミ「ッッッ…………カッッワイイ！！
A〜！！さいっこうに可愛い！！生意気だけど、そんなとこも良い！！」
と、Aに抱きつくナミ。
前に、カイを妹バカと豪語し、引いていた人が見る耐えもない。
そして、この男、サンジは言わずもがなメロリン状態。
こいつの死因は恐らく、鼻血を出し過ぎたことによる出血死だろう。
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作者名：ヴォン | 作成日時：2022年8月15日 9時
