天才は恋に興味をもちました。ver.出会い (ページ26)

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一人、泣き叫ぶA。

そんな、Aにナミは、なんと声をかければいいか分からず目を背く。

ウソップは強く、手を握りしめ、唇を噛み、涙を我慢し、サンジとゾロは顔を歪め、まっすぐ撃った犯人をみつめる。

ルフィは麦わら帽で表情を隠し、ただ黙る。

そんな最悪の空間に大きく口を開けて笑う男が一人。

彼は、カイとAを7年間育て、監視していた海軍少将で、Aが家族を助ける為に交渉した相手でもあった。

そんな彼はただただカイとAに指を指し、笑う。

その姿は仮にも正義を掲げた海軍の姿とは到底思えなかった。

そんな海軍に「何が面白い？！」と怒鳴るルフィ。

男は、笑いすぎて出てきた涙をすくい取り、思ってもいないのに「わりぃ、わりぃ」と謝る。

ルフィはそんな姿の男に腕を伸ばし、殴ろうとしたとき、「やめて！」という静止の声が聞こえる。

声の主は、いつの間にか泣くのをやめていたAで、彼女は片手にカイが持っていた銃をもって海軍の男を睨むように見ながら立っていた。

A「ルフィ、私たちのためにそいつを殴ろうとしてくれたんでしょ？でもごめん。こいつは私にやらせて。」

そう言うと、Aは片手に持っていた銃の銃口ををゆっくりと彼に向け、狙いを定める。

A「ねぇ、あんた、最後に言いたいことはある？？5秒なら待ってあげる。」

　 5

ニヤリと笑った男は口を開く。

　 4

「知りたくないか？」

　 3

「お前のじぃちゃんの死因を……」

2

「お前のじいちゃんはなぁ？」

　 1

「出血死だ。銃に撃たれたことによるなぁ！」

バンッ

A「だろうね。」

そう言い、撃った弾はまっすぐと彼の片目へと向かい、撃ち抜く。

彼は痛みと死の恐怖により気絶し、その場に倒れた。

バサッ

と、男が倒れる音が響く。

それに、誰も声を出さなかった。