天才は恋に興味をもちました。ver.出会い (ページ19)

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事件は唐突に起きる。

Aがベッドに横になり、本を読んでいたときだった。

Aが本の最後のページをめくった瞬間、ドッカーンと言う何かの爆発音が聞こえてきた。

この部屋は防音室というのに防音できない程の音量。

Aはベッドから上半身を起こし、左手の人差し指を自分のこめかみ辺りにもっていき、トントンとリズミカルに叩く。

これはAが真剣に考えるときの癖だった。

トントン

トントン

トントントン

リズムよくこめかみ辺りを叩くこと数分後。

背をグッと伸ばし、立ち上がったAは「判断するための情報が足りなさすぎる。」と小さく言った。

Aはこの状況を確かめにいくため、扉を開いた。

扉を開いた瞬間、先程まで防音によって防がれていた声が聞こえてきた。

どうやら侵入者のようだ。

ふつーに考えて、多分カイだろう。

人数が6人なら、ルフィたちも一緒だろう。

これがホントにルフィたちなら私の計画は失敗に終わったことになる。

その事に「はぁ。」とため息を着くと、真実を確かめるためべく、音が大きくなる方へ向かって歩きだした。

そんなAの後ろ姿は計画が失敗したかもしれないというのにどこかうれしそうだった。