18 ページ18
ここは、カイとAが約10年間過ごしたミリナー島いち大きな屋敷の、ある一室。
そこに、ベッドに寝転び、本を読む赤い髪に琥珀の瞳をもつ少女、Aがいた。
そう、Aは生きていた。
今までの事は全てAが計画したもの。
それは姉であるカイを無事に逃がすためだった。
まず、Aは姉に真実を話し、彼女とこの屋敷から抜け出した。
そして、船から抜け出そうとするが嵐により失敗。これは、敢えて失敗する。
そうすることによって、Aとカイが災害によって死亡という嘘の事実を作るためだ。
また、姉がAが死んだことを知ったとしても死んだ事実を不審がらないための策だ。
問題はA自信が本当に溺れ死なないことだったが、壊れた船の板をたまたま見つけ、それに掴まり、生き延びた。
あとは、計画どおり、近くの海兵に保護され、Aの死体が見つかったという噂をながす。
それを聞いた姉は故郷へ帰る。
この計画の成功率は86.7%だった。
そして、それが今思いつく一番の策だったのだが、ある誤算が生じた。
海賊、モンキー・D・ルフィとの出会いだ。
彼と出会い、話すことにより、Aが溺死したという噂を流すことはできなくなった。
そこで考えたAは、海兵に間違えて殺され、それを海に沈められる、という噂に変更すること思いついた。
だが、問題があった。
それは、カイはバカだということだ。
カイはバカなため、その場のノリで海軍に復讐をしに行く可能性があるだろう。
復讐しに乗り込む確率は76%。高確率だ。
それでは計画が台無しになる。
そこで、Aはカイに対する本当の思いをルフィづてに伝えることを思いつく。
「私は私の命よりもお姉ちゃんが大好きなの。だけど、お姉ちゃんはすぐに私のために無茶するから。私が死んだら自分を大事にしてほしい。」
これがちゃんとカイに伝われば、カイが復讐のために海軍に挑む可能性はゼロになる。
こうして、姉だけを逃し、自分の自由を捨てることで家族を守ったA。
そんな、Aの一番の誤算はバカがカイ一人ではないことを頭にいれてなかったことだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ヴォン | 作成日時：2022年8月15日 9時
