YouTuberには愛されるのだ。

- Kindan boys / Ikkun - ＊ ページ24

Ikkun side___


『いっくーん、おはよ』

突然聞こえてきた声は女の子の声。
家に入ってくるような女の子は1人だけ

『あれ、今日はすんなり起きないねー』


そう、俺たち禁断ボーイズの唯一の女子
メンバーのAだ。

「おはよ。集まるの早すぎん?」

『早く起きちゃったからいいかなって』

田中さんとメサイアがここに来るまでには
まだ2時間もあるのだ
これは、俺自身が危険な気がする。

『はぁ〜、暑いよね今日』

そう、これだ。
Aは危機感がない。

メンバーだからと言って、
恋愛感情が全くないと思っているんだろうか
俺と2人でも、他にたくさんいても

お構い無しに上着を脱いだり
第一ボタンを外していたりするんだ。


『いっくん、上着どっかかけといて』

「はぁ?」

俺に上着を投げて、
ノースリーブのまま部屋を歩き回るA。

下着がチラッと見えたり、
縛った髪の隙間に見えるうなじが綺麗だったり…

普通の男性なら襲ってもおかしくない状況。


「A、流石に上着着んと」

上着を返せば、いらないとまた返される。

畳むこともせず床に投げ捨てられた上着は
シワが残りそうだけど、

Aが自分で投げたんだ、俺は悪くない

「Aはご飯もう済ませたん?」

『あー、まだー』

まだだ、と言って俺が昨日買ってきた
セブンイ〇ブンのおにぎりを勝手に食べるA

「あぁあぁ、俺のやんそれ」

『じゃあもう1個の方あげるー』

鮭のおにぎりを俺に手渡して、
俺のお茶まで飲み始めた。

「それは流石に俺が飲む」

取り上げようと立ち上がったとき、
足の裏に、硬い何かがめり込んできた。

それがAの上着のチャックだと理解するまでは
そんなに長くはかかっていない。
だがしかし、俺が倒れ込むのを踏ん張る
力を入れるのにはちょっと遅すぎた。

…でもやっぱり、
人間の本能として、倒れないように
何か対策をしようとするのは当たり前で

この一瞬で俺がしたのは


何かをつかむこと。

「いったいな………」

『ちょ、ちょっといっくん!!』

怒鳴られた方を見てみれば
下がパンツで、一生懸命服で隠しているA

……自分の手を見てみれば


Aのズボン。

これは、非常にまずい。

___Same as above.→←___Same as above.

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