夕闇に誘われし絶世の美女は振り向かない

episode 79 ページ39

「はよっす」

昨日中村が来てくれて看病してくれたけど
結局治ることはなく、熱はむしろ上がった

でも、今日は東海ハウス行くっていうから
マスクはちゃんとしたし冷えピタも貼った

西「ちょ、今日は帰れよ、フラフラしてるし体あっついぞお前」

「…うぅぅ、でもてつやくんに会うって約束したからぁー」

中「…でもこのまま車運転させんのも怖ぇし」

山「Aのファミカーで看病しながら行けばいいんじゃない?」

「うぬぬ……」

熱くて重い体を動かして
何とか交渉をして、OKが出た

「うーん…、中村ぁ、おんぶしろぉー」

一番近くに座ってた中村におんぶをせがむと
中村の代わりに西村が
背中と足の下に手を回して
お姫様抱っことかいうやつをしてくれた

西「車で寝てて、ついたら起こすから」

一番後ろ姿の3人席に横たわって
冷たい椅子にへばりつく
あぁ、冷たくて気持ちいい……

千「大丈夫? 無理しないでね」

千葉ちゃんが一番に来てくれて
私が寝ている席に来て膝枕してくれた

「…高さ丁度いい、ありがと」

千「よかったよかったー」

そのあと、全員が乗り込んだのか
車が発進して、軽く揺れる車と
千葉ちゃんの膝枕が心地良くて
めっちゃしっかり寝た









千「Aさん、もう着くよ」

「ぅんー、てつやくん家…?」

車の中で起き上がると
さっきよりは体が軽くなった
寒気も収まってきたし


中「おいA、歩けんのかー?」

車を停めて、皆が降りる準備をする
千葉ちゃんと中村がわざわざ
私の荷物持ってくれたり肩を貸してくれたり


インターフォンを押すと
てつやくんの声がして家に入っていく

「てつやくん〜、うぐっ」

てつやくんの所に行こうとしたら
首根っこ掴まれて首が締まりかけた

小「こいつ熱あるから近づかないほうがいいよ」

て「えー!! Aちゃん大丈夫?」

「てつやくん〜、」

てつやくんの方に腕をパタパタしてたら
てつやくんから来てくれて
再開のハグをした

中「あー、風邪うつるよー」

虫「大丈夫、てっちゃん馬鹿だから風邪ひかん、むしろハグされたAちゃんがてっちゃん臭すぎて死なんか心配」

て「そんなに臭いか〜?」

今の私は鼻が詰まっているので
臭いかどうかはわからんけども
てつやくんに風邪がうつらないかのほうが
断然心配な気もするんだけど((

「あ"ー、やっぱ体が重っ…」

玄関先で床に座り込んで中村に引きづられる

結局到着してから30分くらい
ソファで寝かされてた

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