２３７、 ページ10
「……いえ、僕よりあなたの方がお辛いでしょう。
彼女と一番長く一緒にいたのはあなたですから」
何せただの海兵ですし、と彼は遠慮がちに笑う。
……こんな時まで無駄に
そこら辺サカズキほど厳しくするつもりがねェのはコイツも分かってるはずだろうに。
かく言う俺も他の海兵の前では上司としてのプライドが自動的に働いているのか、普段のように振る舞うしか出来なくなっている。
そんな俺の口は彼を慰める言葉を吐き出すだけで、自分の感情にはちゃっかり蓋をする。
これじゃあ他人に言える立場じゃねェと頭で理解してはいる。
けれどもいざ他人を前にするとそう素直にはいかない。
「いいや、アイツは特別懐いてたさ、お前に。
＿＿いつだったか言ってたんだ、
自分にも兄貴がいればあんな人がよかった……ってよ」
ロングリングロングランドで麦わらの一味と出くわしたあの日の道中、何の気なしに彼女が話してくれたのを、海も空も穏やかだった青い景色と共に思い出す。
「聞かなかったことにしてくれって言われてたんだが……ま、ここだけの話ってヤツだ。
お前ならそこんとこ義理堅ェだろ？」
返す言葉を吟味していたのかしばらく黙っていた彼から返ってきたのは、“ええ”という短い肯定だけだった。
「……そうでした、青キジ大将に連絡があって来たんでした」
「ん？あ、あァそうか、」
唐突に話題を変えられたのに驚いたが、そのわざとらしさには敢えて触れずにその流れに従う。
互いに傷を刺激し合うのは辛いだけだとでも思ったのだろう。
……何より、俺がそうだった。
用事も済み、彼がドアノブを回そうとした所を呼び止める。
「相手がお前でも三等兵でも……センゴクさんだろうが、平等に接してたのはお前もよく知ってんだろ。
だからそんなに自分を卑下しなさんな」
終始背を向けたまま俺の言葉を聞いていた彼は顔だけをこちらに向け、
「……お気遣いありがとうございます、青キジ大将」
そう言って深く頭を下げてから、部屋を後にした。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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Riran(プロフ) - はじめまして、全部1日で読みました。とても面白かったので続きをお待ちしております☺️ (2022年11月28日 23時) (
レス) @page14 id: 4386bdb6b0 (このIDを非表示/違反報告)
梔子 - りりあさん» 駄作者さんは言い過ぎじゃないですか？ (2022年8月26日 18時) (レス) @page14 id: 2e66f6d817 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 准将イケメンだし性格もドタイプすぎて…海軍海賊これからどうなってくんだろ、続き待ってます (2022年7月24日 22時) (レス) @page14 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
〇 - ボロ泣きでした！まだ続き可能性があるのでしたら楽しみに待ってます！！ (2021年8月25日 14時) (レス) id: b70922fcf0 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾛ賀 - 待ってます！完結させるってお言葉信じてお待ちいたします！頑張ってください！ (2021年6月5日 4時) (レス) id: 77c7a84bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：福岡 | 作成日時：2018年10月14日 1時
