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ハートの海賊団の潜水艦が遠い波の下に沈んだのを見届けて、私は白髪の彼に歩み寄る。
彼の傍らに置かれたルフィさんの帽子の側まで行った所で、突然彼がこちらをふと振り向いた。
いきなり振り向かれるとは思っていなくて、私は咄嗟に足を止めた。
「おや、君は……」
驚いて立ち止まった姿勢のまま固まってしまった私の顔をじっと眺める彼の口ぶりは、まるで私の姿に覚えがあるような。
だが戦争の顛末は既に広く知れ渡っているはずだろうし、私の存在程度なら知っていても不思議では無い。
「……あ、あの…」
彼が只者でないのを知っている故の緊張を隠そうとすればするほど更に緊張してしまい、おかげで開口一番で声が裏返ってしまう。
あからさまに緊張している私を前に、彼は声を出して笑った。
「私はそんなに緊張する相手じゃないさ。
ひとまず落ち着きなさい」
「すみません……普段こんなに緊張しないんですけど……」
アハハ…と私の口から出る笑い声も情けなさから乾いてしまっているが、言われるがままに彼の向かい側に腰を下ろす。
「改めてはじめまして、Aと言います」
深く頭を垂れて名乗れば、応えるように彼も自らの名を明かした。
「君のことはシャボンディ諸島でルフィ君たちから聞いている。
ニコ・ロビンがぜひ君に礼を言いたいと言っていたよ」
そう話してくれる彼のにこやかな顔は、私が麦わらの一味から敵視されていないことの表れだろうか。
だとしたら本当によかった。
彼女に謝意を持たれる程の好印象であれば、また会ったとしても普通の再会が、和やかな再会が果たせる。
「よかった……
あの時はクザンさんと一緒だったんで、敵だと思われても仕方ないなーって思ってたんです」
本当によかった、とまた安堵のため息をつく。
「確かに海軍の中枢たるマリンフォードにいた君を、彼ら全員が敵じゃないと完全に納得できるかどうかは……正直なところ、難しいだろう」
しばらくこちらを見上げていた顔を僅かに俯かせ、顎髭を撫ぜてそう言った。
それから間もなく“だが”と口を開き、
「“
……君を恩人として扱う理由としては、彼らにとってはそれだけで十分だろうさ」
今度は穏やかな顔を向けて、“そうは思わないか？”と私に笑いかけた。
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革ベルト
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あずきいろ
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8
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西 - この方角に福があるはずです
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Riran(プロフ) - はじめまして、全部1日で読みました。とても面白かったので続きをお待ちしております☺️ (2022年11月28日 23時) (
レス) @page14 id: 4386bdb6b0 (このIDを非表示/違反報告)
梔子 - りりあさん» 駄作者さんは言い過ぎじゃないですか？ (2022年8月26日 18時) (レス) @page14 id: 2e66f6d817 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 准将イケメンだし性格もドタイプすぎて…海軍海賊これからどうなってくんだろ、続き待ってます (2022年7月24日 22時) (レス) @page14 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
〇 - ボロ泣きでした！まだ続き可能性があるのでしたら楽しみに待ってます！！ (2021年8月25日 14時) (レス) id: b70922fcf0 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾛ賀 - 待ってます！完結させるってお言葉信じてお待ちいたします！頑張ってください！ (2021年6月5日 4時) (レス) id: 77c7a84bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：福岡 | 作成日時：2018年10月14日 1時
