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Aside
「確かに“鍛え直したい”って言いましたけど……」
「レイリーに師事していては妾がそなたに会えないではないか！」
猿女車に揺られる私の声は少々げんなりしていた。
というのも隣に座るハンコックさんに先程から修行のお誘いを受けているのだ。
それもしつこいと思う程熱烈に。
「いやでも私がたまに会いに行くぐらいならレイリーさんも許してくださるんじゃ、」
「たまにでは全然足りぬわ！」
本当はレイリーさんに師事しようと思っていたので断るつもりではいたが故に、上機嫌な彼女を傷付けないよう言葉を変え替え断ろうとしてはいるのだが……
「せっかく九蛇を案内出来ると楽しみにしておったのに……」
「う、」
「それに武術であれば九蛇の女の本領じゃぞ？」
「ぐ……」
ここまでしおらしくねだられるとさすがに“お断りします”と突き放すことも出来なくて、返答しようにも言葉が詰まる。
いつからこんな断れない人間になってしまったんだろう……。
「これガチなヤツだ……」
「むっ、妾が冗談半分にこんな誘いを持ちかけると思っておったのか？」
「いやそんな事はないです…けど……」
それが分かればこの誘いはどう足掻けど断れないと気付くのもほぼ同時な訳で。
私が折れたのを悟ったのか途端に嬉しそうに目を輝かせる彼女に、観念したように私はため息をついた。
「……というか断らせるつもりも無かったでしょう？」
「ふふ、バレたか？」
隣の彼女の顔は喜色満面、元から綺麗な顔立ちなのがますます輝いて見える。
“妾の美しさに免じて許せ”的なやり取りをこれまで何度もしてきたんだろうなぁ、なんて頭の片隅で思う。
「…どうりでいつにも増してちょっと強引だと……」
ふとそんなことを言えば、彼女の表情がギクリと固まった。
「会いたいと申すのが妾や妹たちだけだったならばどうにかしてこちらから会いに行けたのだが……」
そしてモゴモゴと語尾を濁らせながら、別の車に乗る妹たちの方へチラリと視線を移す。
ああこれは助け舟を待っている目だと悟ったのか、やれやれといった風にサンダーソニアさんとマリーゴールドさんが顔を見合せ、小さく肩を竦めてクスリと笑う。
「姉様ったらうっかり戦士達の前で喋っちゃったのよ、あなたのこと。
そしたら皆“あなたに一目会いたい”って言い始めてね」
「そうそう。
だってあの時の姉様、随分楽しそうだったもの。
あんなにキラキラした顔を見せられちゃ、興味を持たない訳が無いわ」
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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Riran(プロフ) - はじめまして、全部1日で読みました。とても面白かったので続きをお待ちしております☺️ (2022年11月28日 23時) (
レス) @page14 id: 4386bdb6b0 (このIDを非表示/違反報告)
梔子 - りりあさん» 駄作者さんは言い過ぎじゃないですか？ (2022年8月26日 18時) (レス) @page14 id: 2e66f6d817 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - 准将イケメンだし性格もドタイプすぎて…海軍海賊これからどうなってくんだろ、続き待ってます (2022年7月24日 22時) (レス) @page14 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
〇 - ボロ泣きでした！まだ続き可能性があるのでしたら楽しみに待ってます！！ (2021年8月25日 14時) (レス) id: b70922fcf0 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾛ賀 - 待ってます！完結させるってお言葉信じてお待ちいたします！頑張ってください！ (2021年6月5日 4時) (レス) id: 77c7a84bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：福岡 | 作成日時：2018年10月14日 1時
