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「止まれ海賊!!」
「だーかーらー海賊じゃないんですってば!!」
この格好だとやはり支部から来た海兵さんには海賊に間違われるようで、道中での戦闘のほとんどが海兵さんが相手だった。
ちなみに海賊側からはその反対で、
「邪魔すんじゃねぇ海軍!!」
「どこをどう見たらそうなるんですか!!」
敵対されるも自分の事情を弁明している暇もないので仕方なく戦っている、という状況だ。
そりゃまァ制服じゃない海兵さんもいますけど……
いやでも覆面警官でもあるまいしわざわざ戦場でそんなことする海兵さんなんているわけないでしょうが。
……ってか何で戦場来てまでツッコミしてるんだろう私……
しかしこの深刻な事態の真っ只中で繰り返されるこのやり取りに呆れていたほんの僅かな油断を見抜かれたのか、
パァンッ!!
一瞬の乾いた音に少し遅れて、耳を掠めるように火薬の臭いと凄まじい熱が猛スピードで通り過ぎていった。
走って靡く髪に小さく風穴を空けられたのを認識するより早く、銃弾に焼き切られた髪が落ちる。
焼けるほどの熱さに振り返れば数メートルしか離れていない位置で長銃を構えた海兵さんが1人、まだ硝煙の立ち上る銃口をこちらに向けているのが見えた。
このまま彼を無視して進むのも手なのだが、如何せん彼の狙撃技術では殺されるより早く処刑台へ辿り着くのも正直厳しい。
それに運悪く彼は大勢のピストル兵を率いている隊長らしく、将校ではないもののそこそこ腕の立ちそうな海兵さんたちが私を取り囲んでいた。
「たった1人にこんな大仰な……私の首に随分ご執心みたいですね?」
私を撃った海兵さんに、余裕を含んだ笑みでそう問う。
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暁 - 准将さぁん...!( ;∀;) (6月25日 10時) (レス) @page12 id: 1fc9dc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki3624ykc(プロフ) - このシリーズは何回読んでも泣けます。泣きます。 (2018年6月22日 0時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
福岡(プロフ) - 幽夢さん» リクエストありがとうございます!完成次第part5の方に載せますので、しばらくお待ちくださいませ…! (2018年6月3日 21時) (レス) id: 21bdf75ba1 (このIDを非表示/違反報告)
幽夢 - 夢主が風邪を引いた会やってください (2018年6月3日 21時) (レス) id: 458d879d4a (このIDを非表示/違反報告)
恋雪様だぞ☆(笑)(プロフ) - 夢主がぁぁぁ!お腹ぁぁ!とゆうかサカズキが手ぇ止めようとするってすごいな!徹底的な正義! (2018年4月26日 23時) (レス) id: 1ed1a2a23c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:福岡 | 作成日時:2018年2月14日 0時