44＊智side ページ44
和「うん、だからゆっくり撮影してきなさいよ」
智「…分かった」
声が小さいよ、声が。
と、電話の先でニノに怒られた。
和「出来上がった時、
長野のシーンだけ最悪だったとか嫌だからね」
分かったよ、と答えると
今から昼ごはんだから、と電話を切られた。
ついでに翔くんからもメールが来てて
先生にどう言われて、
ニノがどう答えを出したのか、
事細かに書かれていた。
＊
俺は一体
何をしているんだろう。
4人が悩み、もがいてる場所とは
程遠いここで。
＊
ゆっくり撮影なんて
出来るわけないじゃんか。
そうぼやいても目の前のワンシーンを
確実にこなしていくしか
彼らの元へ戻れる方法はなかった。
治療をやめる。
反対なんてできた立場じゃない。
それはニノ以外の誰にも許されない。
だけど
やっぱり怖かった。
誰かが欠けるかもしれないなんて
考えられない。
そんな日がいつか
数十年もしないうちに
来てしまうのかと想像するだけで
…想像もできないけど
全部投げ出してしまいたい衝動に駆られた。
立ち上がって
マネージャーのいるプレハブ小屋に向かった。
智「明日、俺持つから新幹線じゃなくて飛行機でお願い。
なるべく早いの」
マネージャーも何かを察したみたいで
用意します、って頷いた。
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希衣(プロフ) - ちえさんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！長い間読んでいただけて感謝です！ご希望の展開になるかは…ですが、これからもぜひよろしくお願いします！ (2017年10月1日 22時) (
レス) id: d086dd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こんにちは。このシリーズ、始まった時から読んでいます。今もう、二宮さんに、良くなってー、と念を送っています(≧◇≦)。これからも更新、楽しみにしています。 (2017年10月1日 20時) (レス) id: fa7d0e1161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：希衣 | 作成日時：2017年9月23日 18時
