43＊潤side ページ43
泣くな。
泣くな。
泣くな。
泣くな。
心の中でその言葉だけを繰り返していた。
気づくと右手で掴んだ左手首に
血が滲んでいた。
この傷がいつまでも消えなければ良いと思った。
時が過ぎていくのが怖かったから。
ニノが言った言葉には
軽い気持ちじゃない、って重みがあって
真剣に考え積めた結果だと分かった。
翔ちゃんが
口を開きかけてから
手で口を塞いだ。
喋り出したら泣きそうだったんだろう。
＊
和「ねぇ」
これ以上、喋らせたくない。
＊
車イスに座るニノの前に膝をついた。
座高の低い彼は
俺が膝をついてちょうど顔の位置が同じくらいだった。
不審な顔をしたニノを
そのまま抱きしめた。
和「ちょ、なに」
腕の中にあるニノは
思ったより薄っぺらくて
強く抱きしめた。
潤「いいよ、やめて」
治療、やめていいよ。
ニノが気がすむまで戦ったなら。
いいよ。
和「…あり、がと__っ」
腕の中でしゃくりあげたのがわかった。
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希衣(プロフ) - ちえさんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！長い間読んでいただけて感謝です！ご希望の展開になるかは…ですが、これからもぜひよろしくお願いします！ (2017年10月1日 22時) (
レス) id: d086dd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こんにちは。このシリーズ、始まった時から読んでいます。今もう、二宮さんに、良くなってー、と念を送っています(≧◇≦)。これからも更新、楽しみにしています。 (2017年10月1日 20時) (レス) id: fa7d0e1161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：希衣 | 作成日時：2017年9月23日 18時
