31＊翔side ページ31
結局撮影はきっちり4時に終わった。
…ってゆうか若干終わらせた。
この仕事を十うん年やってると
ディレクターさんがカットする話、しない話も
段々分かってくるわけで
今日なんか馴染みのディレクターさんだったから尚更。
少々荒手だが今日は許してほしい。
結局俺の車を飛ばして5時くらいに病院に着いた。
病室に近づくと
なんだか騒がしくて
3人で顔を見合わせて急いだ。
＊
雅「うそ…」
声を漏らしたのは相葉ちゃんだったけど
俺も同じ気持ちだった。
ニノは
酸素マスクを付けて
病院着から見える肌が全部包帯でぐるぐるにされていた。
＊
「こんばんは」
そのすぐ隣に看護師さんと木村先生がいた。
翔「あの、」
「二宮さん、放射線治療の後
少しお熱上がってしまって。
それで」
って途中で先生の言葉が途切れた。
原因はニノだった。
先生に包帯でぐるぐる巻きの手を伸ばして
首を振って止めていた。
先生はニノに向かって頷くとまた俺たちの方を見た。
…なんかあったんだ。
「包帯は皮膚と衣類との摩擦が起こらないように巻かせてもらいました」
話を遮られた先生は
それだけ言うと病室を出て行った。
和「平気だったの？時間」
若干酸素マスクのせいで聞き取りにくい。
雅「翔くんが猛スピードで終わらせたよ！」
そう、って嬉しそうな顔をした。
そしてもういいと判断したのか
酸素マスクを外した。
和「延期にしたとかだったら
…怒ろうと思ってた」
してねぇよ、って言って
ニノの頬に手をやると
カサカサでやっぱり熱かった。
和「あ…そのまま」
翔「あ、気持ちいい？」
うん、って頷いたのと同時に
ニノの目から涙がこぼれた。
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希衣(プロフ) - ちえさんさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！長い間読んでいただけて感謝です！ご希望の展開になるかは…ですが、これからもぜひよろしくお願いします！ (2017年10月1日 22時) (
レス) id: d086dd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - こんにちは。このシリーズ、始まった時から読んでいます。今もう、二宮さんに、良くなってー、と念を送っています(≧◇≦)。これからも更新、楽しみにしています。 (2017年10月1日 20時) (レス) id: fa7d0e1161 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：希衣 | 作成日時：2017年9月23日 18時
