検索窓
今日:94 hit、昨日:309 hit、合計:60,443 hit

52 ページ17

.


フ「どうしたの、マッシュ君」


マ「いや、あの人が一瞬躊躇してなかったら危なかったなって…それにあの人、呪文を唱えてない」



ガルナはその言葉を聞いて、口を開いた




『あんた最初、アイツの剣を額で受け止めようとしたよね。死んだら元も子もないのに、なんでそこまでして神覚者目指す必要があるの』




ガルナの光一つ写さない真っ黒の瞳がマッシュを捉えて離さない


まるで「話すまで絶対に逃さない」とでも言うようなその視線に、3人は固唾を飲む



その小さな身体から放たれる圧力に、改めてガルナが毒の神杖(ベノムケイン)だと言う事を認識させられる




マ「家族と平和に暮らす為かな」




予想もしてなかったまさかの回答に、ガルナは目を見開く


”家族と平和に”なんか自分には程遠いものだから、尚更想定出来なかったのだ




『、家族って、そんなに大事なものなの?』


マ「うん。とっても大事だよ。じいちゃんは血の繋がっていない僕を大事に育ててくれたからね」




ガルナは呆気に取られた


家族どころか、血の繋がっていない人間から大事に育てられたと知ったから




マ「ガルナちゃんは、何で神覚者になったの?」



ふと気になったマッシュはそう聞いた

本当に、気になっただけ




『親に認めて貰う為。結局認めて貰えないまま両方事故で死んだけど。大事にして貰えるのって良いね、羨ましい。大事にしなよ』


マ「……ガルナちゃんは、親に大事にしてもらえなかった?」




マッシュは表情を変えずに首を少し傾けて聞いた




『うん。ずっと私に価値ばかり求めてきた。その癖ずっと私に価値は無いって言ってた。死ぬ最後まで本当に嫌な人間だったよ。でもその癖私も価値を求めてるから、何とも言えないね』




ガルナがそう呟くと、マッシュは「でも、」と口を開いた




マ「でも、ガルナちゃんの価値は誰にも決められないと思うな。だって、人それぞれ価値観や考え方は違うでしょ?」




そう言うマッシュに思わず声にならない声を漏らす




マ「あぁでも、僕が思うガルナちゃんの価値はー……ん…?あれ、価値って、何?人としての価値って何?あれ…?あれ?人間が生まれてきた理由って何?そもそも人間って何?」




確かに、「人間の価値」というものはかなり難しい


その証拠が、一人で頭を爆発させているマッシュである




.

53→←51



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (71 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
220人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アリクイ(プロフ) - 今までで一番好きな幼児化だ…最高でした💗まじありがとうございます 本編も大好きです✨ (3月28日 18時) (レス) @page10 id: b18e3d7574 (このIDを非表示/違反報告)
季節外れの雪だるま(プロフ) - とても面白かったです!更新よろしくお願いします🙏 (3月27日 21時) (レス) id: 12a58ce157 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ふらんそわ。 | 作成日時:2024年3月26日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。