【BLEACH】異界に舞う桜

34.ちょ、それ地雷！！！ ページ35

いきなりだけど考えてみたらこうやってる今でも、着々と藍染の計画が進んでるんだよな……

そう思っても、分かってても、あいつらを止める事は出来ない。例え今の私が止めに行こうものならば、確実に返り討ちに遭う。良くて半殺し、悪くて死……いや、3／4殺しかもしれない。


どちらにせよ、処刑の前に藍染達に接触するのは、極力避けた方がいい。とりあえずは、ルキアの救出に専念する方が懸命だな。


「…………さん！ ……桜月さんっ！」


突然の声に意識が浮上する。声がした方に視線を移せば、雨竜と一護がこちらを見ていた。


「今黒崎が起きたから、上に行こうと思ったんだけど……どうしたの？」

「ん、大丈夫。ちょっと考え事をしてただけだから」



＊



「よし！ 揃ったな！」

「はい！」

「どうした夜一さん？ 尻尾がよく曲がる歯ブラシみたいになってんぞ」

『！！！！』


ちょ、それ地雷！！！ などと口には出さず、夜一さんの顔を伺うと、案の定凄まじい目力で一護を睨んでいた。やばいめっちゃ怖い……


「い…いえ…いつも通りの素敵なお尻尾です…」

「こっの馬鹿が！！！｣


バシッ！

夜一さんの威圧感に怯む一護の頭を、割と強めに叩く。


「何すんだよ！」

「あんたの所為だぞあの尻尾！」

「俺！？」

「君、例の砲弾を完成させた後、夜一さんに突入の心得を聞かされてる最中に突然糸が切れたように眠っちゃったんだよ！ 何故か夜一さんの尻尾を鷲掴みしたままで！！」

「私達4人がかりで外したけど、尻尾はあの様。あんまり触れない方が良い！ いいな！？」

「わ、解った…」

「おい、岩鷲の奴はどうした？」

「どうしたって…アイツなら下で何か読んでたぞ？」


その時、「ちょっと待ったぁ〜〜！！！」という大声と共に、岩鷲がバトルコスチュームに身を包んで現れた。


「ヒーローは…遅れて到着するもんだぜ！」

「…何だその格好は？」

「岩鷲様専用バトルコスチュームだ！ 格好良いだろ！ 泣いて頼んでも貸してやんねーぞ！ ザマーミロ！」

「バトルコスチュームだあ？ 何で見送りのテメーがそんな格好…」


岩鷲は一護に思いきり近付き、言った。



「俺の兄貴は！ 死神に殺された！！」



『！！！！』

「！！ 岩鷲てめぇっ…！」

「姉ちゃんも黙って聞いててくれっ！！」

「！」


周りが静かになり、全員の視線は岩鷲に集まる。その中で岩鷲は、ゆっくりと話し始めた。


「…兄貴は天才だった…｣

35.一護、まぁ……気にすんな→←33.あっ、我ながら上手くいけた気がする……

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