29.一護みたいな人が兄だったらって、 ページ30
「これは……お前の家族か?」
「え? うん……、……じゃなくて!! 何で私が答える前に見るんだよ?! デリカシーが無いのかあんたは!!」
「お、おう。すまん……」
「……まぁ、いいけど。別に減るもんじゃないし」
「……見たところ、兄貴と……両親だよな?」
「うん……。…………両親は、この写真を撮った1ヶ月後に、事故で死んじゃったけど……」
「っ!」
ぎゅっとペンダントトップを握り締めて言うと、一護がばつが悪そうな表情をする。
「そ、そうなのか……、……悪かった……」
「……いや、いいよ。もう、5年前の事だから……」
「桜月……」
「……でもま、その所為なのか、兄が一気に重度のシスコンに変わった事だし、それに対してはちょっと恨んでるかもしれないかなー」
「え、」
「一護みたいな人が兄だったらって、思うくらいねっ」
そう言って笑えば、一護は「な、なんだよそりゃ!」と言って頬を赤く染める。その反応が面白くて、私は気が済むまでからかっていた。
(やめろ、今は思い出すな)
あの時の記憶を、無理矢理頭の端に追いやって。
〜雨竜side〜
井上さんが兕丹坊の治療をしている間、そこら辺を散歩していたら、遠くから黒崎と桜月さんが会話しているのを偶然見つけた。
黒崎は頬を赤くして何か言っていて、桜月さんは楽しそうに、彼をからかっていて。
随分親しげだな、と思うと同時に、言葉にし難い黒い感情がどろりと湧き上がる。
不快、苛立ち、気に入らない、
そんなあらゆる負の感情がごちゃ混ぜになって、自分が今、どんな気持ちなのかすらを忘れてしまう。
(一体何だ、これは……?)
「石田、どうした?」
突然背後から話し掛けられ、少し驚いたが、それが茶渡君だとすぐに気付く。
「……一護と、桜月か?」
「うん……」
茶渡君も僕と同じように、遠くの2人をじっと見つめると思えば、いつの間にかその視線は何故か僕に向けていた。
「えっ、何?」
「…………いや、何でもない」
今は全く意味が解らなかったが、この時の彼の視線の意味を理解する事も、そして……あの2人に対するこの気持ちが何なのか。それを知るのも、これからまた後の話。
30.否が応でも一護をこの場から引っ剥がすから!→←28.今頃どうしてるんだろ……
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
83人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エイハ(数学撲滅委員会会長P)(プロフ) - 手直し頑張ってください!応援してます! (2017年7月25日 18時) (レス) id: 407681ec49 (このIDを非表示/違反報告)
水原 紫歩(プロフ) - MIETOさん» コメント有難うございます! 有難うございます! 後はちょくちょく挿絵を入れるだけなのともう少しでこのパートの手直しが終わるので楽しみにして頂けたら嬉しいです…!(/∀\*) (2016年11月25日 7時) (レス) id: 273e28fec8 (このIDを非表示/違反報告)
MIETO(プロフ) - この作品凄く好きです!手直し頑張ってください! (2016年11月25日 7時) (レス) id: d217af1dcd (このIDを非表示/違反報告)
水原 紫歩(プロフ) - Ririna375さん» コメント有難うございます! 今ちょっと調子が良くて手直しがそれなりに進んでいます(*´罒`*) 早く公開できるように頑張ります! (2016年6月27日 19時) (レス) id: 0e76fea726 (このIDを非表示/違反報告)
Ririna375(プロフ) - はじめまして!手直し頑張ってください! (2016年6月27日 16時) (レス) id: c7e2de022e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:水原 紫歩 | 作成日時:2013年4月28日 17時