【BLEACH】異界に舞う桜

24.訊くな、黒崎…… ページ25

〜雨竜side〜

「そんじゃ、中で説明しましょうかね……の前に、ウチの看板娘も行かせようと思ってるんで。

桜月サぁーン！ 早く来て下さいなー！！」


"看板娘"という言葉に浦原さんを除く全員が頭の上に？マークを浮かべるが、桜月さんを呼んだ事で僕と黒崎は納得する。


「桜月って……もしかしてAちゃん？」

「この前の転入生か……？」

「おう、ちょっと訳あって此処に居候してんだよ」


黒崎達がそんな会話をしていると、戸が開き彼女が姿を現して、その姿に僕は完全に固まってしまった。


「……どうしたよ皆」



「わぁー！ Aちゃん可愛いよその着物！」

「お、本当？」

「うん！ いいなぁー、あたしも着てみたい！」


怪訝な目で言う桜月さんにハッとして、先に井上さんが表立った反応を見せ、それに続き黒崎がびくりと大きく反応した。


「ム、どうした一護……」

「え！？ や、な、何でも無えよ！！」


茶渡くんの問いかけに、判りやすい程狼狽する黒崎。その後僕に小声で話し掛けてくる。


「なァ、石田……」

「訊くな、黒崎……。多分僕も同じ事を思っているから……」


僕達の視線の先には井上さんと話している桜月さん。
いや、正しく言うなら…………彼女が着ている着物だ。

別に似合わないというわけじゃない。むしろ凄く綺麗で……




………………じゃなくて！！




何が言いたいかと言うと、丈が普通のより短くて……何というか、目のやり場に困……いやいやいや。

ていうか桜月さん、何であんなにあっさりしているんだろう。あの様子だと多分何の抵抗も無く着たよね？


「あ、そういえば浦原!」


そんな事を考えていると、桜月さんが浦原さんに声を掛ける。やはり少し疑問に持っていたのだろうかと思ったが、彼女の次の言葉で僕の予想は見事に半分外れた。


「何でこんなに丈が短いんだよ？ 別に恥ずかしくはないけど、何かやり辛い」


……そう来たか。


「いやぁ、そう言われましても……特殊な布地だから、予算オーバーでそれが精一杯だったんスよ！」


まさかのそういう理由ですか、浦原さん。


それで納得したのかは判らないが、短く息を吐いて淡々とした調子で「そうか」と言った。


「ま、とりあえず中で尸魂界へ行く方法を説明します。


ちゃんと聞いといてくださいよォ。でないと、向こうへ着く前に死ぬことになる」

25.うおお! 凄いな、生は！！→←23.お前それが本音だろ

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