素直になれなくて、 (ページ2)

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翔太には、好き、とも付き合って、とも言われたことはなくて。

もう1年くらい、ずるずるとこんな関係を続けている。

大人って、｢付き合ってください｣って言葉がなくても彼氏彼女になってたりするのかな、って思ったりもしたけど。

私たちはきっとそんなんじゃない。

月に数回、どっちかの家に泊まって。

たまには外に映画見に行ったり、買い物したり。

カラダだけの関係じゃないし、他の女の子の影もないし、始まりの言葉さえないものの、これって付き合ってるのかも、と思っていた矢先。

翔｢ねぇ、お前さ。俺以外ともこうゆうことしてんの？｣

お互い何も着ないでベッドで微睡んでいたら、いきなり言われた一言。

え、、は？

……“ こうゆうこと ”、翔太以外としてもいいんだ、、？

『…。してないよ、』

翔｢ふーん。｣

自分で聞いたくせに、どうでもいいような返事。

それは、どうゆう｢ふーん｣なの。

…勝手に翔太の特別になった気で、翔太の彼女なのかも、って浮かれてた自分が、心底バカみたい。

これが、半年前の出来事。

どこで間違っちゃったんだろう。

どのルートを通ってれば、“彼女”になれたんだろう。

十分現実を突きつけられたのに、いまだにあわよくばを期待している自分が嫌いだ。