本当はかっこいいんです (ページ27)

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辰｢ねぇ、そんなとろんとした目で見ないで。…止まんなくなる。｣

そんなこと言う辰哉の目だって、とろんとしてて。

ちゅ、ちゅ、と降り注ぐキスに夢中になっていたら、パッと身体が離れた。

『…っ、はぁ、』

辰｢…っ。

ごめん、がっつきすぎた。｣

立ち上がろうとする辰哉のスウェットの裾を掴む。

せっかく両想いだってわかったのに。

もっとくっついていたい、キス、してたい、なんて言ったら、引かれるだろうか。

辰｢A…？｣

『離れないでよ、、』

辰｢っ、でも、俺、、いいの？｣

こくん、と頷く。

辰｢本当に？止めらんないよ？｣

『…言わせないで、、、』

目を見開いたり、細めたり。

辰哉の表情一つひとつにドキドキしちゃうから、やめて欲しい。

辰｢…ベッド、いこ｣

ソファからひょいっと起こされたら、手がするりと絡んで。

いわゆる恋人繋ぎの状態で、手を引かれて歩く。

心臓がバクバクしすぎて、痛い。

繋いだ手からもこのドキドキが伝わっちゃうんじゃないか、とか、

辰哉の手キレイで好きなんだよな、とか、この後私辰哉と、、とか、色んな想いがぐちゃぐちゃになって。

恥ずかしくて俯いて歩いていたら、

ベッドの下にキラリと光る何かを見つけて、立ち止まる。