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レストランでは、見たこともないような料理がたくさん出てきた。
いわゆるナイフとフォークを使って食べるようなものだ。
普段そういうお店にいかない俺は、音をたてないようにするので精いっぱいやった。
けれど、俺がちらりと前を向くと目の前には俺と同じように手間どっている紫耀がいて
思わず目を合わせて笑ってしまった。
やっと落ち着けたのは、全ての料理が運ばれてきた後。
俺はひとつ溜め息を付いたあと、背もたれにもたれる。
ふと紫耀と目が合うと、紫耀は話しかけてきた。
紫「今日、楽しかった？」
廉「うん、楽しかったで。」
紫「良かった。」
紫耀はにこりと笑った後、ゴソゴソとズボンのポケットに手を入れる。
廉「？」
紫「あのさ…」
廉「うん」
紫「廉に渡したいものがあるんだよね。」
そう言うと、紫耀はポケットに入れていたものを取りだした。
そしてそれを開いて俺の前に出す。
廉「！…。」
紫「受け取って貰えませんか？」
ふわりと笑う紫耀の手には、指輪が入った箱が握られていた。
それも全く同じ指輪が2つ入った。
廉「これって…。」
紫「そう、ペアリング。」
もう、今日は驚かされてばっかりやな。
紫「れ、廉！？」
廉「っ…。」
胸がいっぱいで、気づくと俺は泣いていた。
紫「ちょっ、泣かないで。」
廉「ゔぅ、紫耀のせいやろっ…。」
俺はいつからこんなに泣き虫になったんやろ。
涙は次から次へ溢れて止まらない。
紫「…右手、出してくれる？」
紫耀の言葉に俺は右手を差し出す。
紫「それは受け取ってくれるってことだよね？」
廉(コクコク)
紫「ふふっ、ありがとう。」
紫耀は中から指輪を1つ取り出すと、俺の薬指にはめた。
そしてもう1つを自分の指にはめる。
紫「これでおそろいだね。」
廉「ありがと、大事にする。」
俺は右手を左手で包み胸にあてる。
紫「うん、でもいつかは一生用の買うから。」
廉「な///」
紫「あ、涙止まった。」
廉「ばかっ〜〜〜。」
紫「あはは、でも俺本気だから。」
なんて紫耀は言う。
こんなこと恥ずかしくて言えへんから
俺は心の中で呟いた。
『待ってるで』
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恋空奈 - 色々なことを考えて感想を削除させてもらいました。これは作者のせいであり皆様は一切関係ございません。これからも私の小説をよろしくお願いします。 (2021年4月2日 23時) (
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作者名：恋空奈 | 作成日時：2021年3月14日 18時
