幼馴染の君に恋をした３ (ページ12)

今日:9 hit、昨日:6 hit、合計:95,251 hit

１０５　ページ12

紫「待ってください！」

俺の言葉を聞いて、廉のお父さんはこっちを見る。

紫「今度の文化祭で、俺たちの出し物を見てください。お願いします。」

廉父「うん…。」

そのまま廉のお父さんは立ち去って行った。

廉母「ごめんね２人とも。私からも言っておくから。」

その様子に俺は疑問を抱く。

紫「…廉のお父さんが反対するのは何か訳があるんですか？」

俺の言葉を聞いて、廉のお母さんは悲しそうに笑った。

廉母「ちょっとね…。」

やっぱり。

だってただ男同士に偏見があるのなら、ごめんなんて言わないだろう。

それに、小さい頃から廉のお父さんとは話しているが、そんなことをいう人ではない。

廉「紫耀、どうしよう。」

廉は心配そうに俺を見る。

紫「きっと大丈夫。何とかなるよ。」

廉「…。」

紫「そんな顔するなって。」

俺は廉に笑いかけた。

紫「体育祭の時も何とかなったんだし。」

廉「…うん。」

廉母「ふふっ。」

突然、廉のお母さんが笑い声を出す。

俺が驚いて廉のお母さんの方を向くと、廉のお母さんは続けた。

廉母「最近どこか廉が幸せそうだと思っていたら…それは紫耀君のおかげだったのね。」

思いがけない言葉に俺は少し恥ずかしくなってしまう。

廉母「紫耀君、廉をよろしくね。」

紫「はい。」

俺は小さく頷いた。

後は、廉のお父さんに認めてもらわなければ…。