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坂本勇人は私の顔を見るなり
ため息をついた。
ぶっきらぼうに、「アホ」と呟いて。
「…ごめんなさい」
「心配したやろ。何かあったんかって」
目線はあさっての方向を向いていたけど、
その表情はとても優しくて。
心配してくれていた、というのも嬉しくて
私も思わず頬が緩む。
「あのーー俺いますけど」
「存じてるで」
てっとがぶすっと拗ねながら、
私たちの会話に割り込む。
しかし冷静に対処する坂本勇人に、
少し笑えてしまう。
「本題やけど、勇人さんこれからどうしたい？」
「…哲人は？」
「俺はAちゃんと暮らしたい」
てっとは何の迷いもなく、
しっかりと坂本勇人の目を見て答えた。
坂本勇人は少し沈黙したあと、
ゆっくりと口を開く。
「…俺も」
坂本勇人の顔は、ほんのり赤くなっている気がした。
てっともその表情を見逃さない。
「やっと素直になりましたね」
「さぁな」
「Aちゃんのこと、好きってことでしょ？」
「好きじゃないなんて前から一言も言ってへんやん」
「素直じゃないなー」
「さっき素直になった言うたやんけ」
この前は店でいがみ合ってたはずの２人なのに
なにやら穏やかな雰囲気。
不思議。
「じゃあ俺から提案なんスけど」
「なに？」
「いっそ３人で一緒に住んじゃうってのはどうスか？」
「「はぁ！？」」
私も思わず声が出た。
坂本勇人と一緒に。
「いい案やと思うけど」
てっとはけろっとしている。
どうやら本気でそう思っているみたい。
坂本勇人は困ったように、
左手で頭をポリポリとかいている。
「それからAちゃんの借金、俺も半分持たせて下さい」
「それは、」
「あーかーん！フェアにいきましょ」
てっとは続けた。
「Aちゃんを勇人さんに教えたんは俺。先にAちゃんを好きになったんも俺。勇人さんは横から入って来たでしょ」
「…まぁ」
「そんな勇人さんにも俺はチャンスをあげるって言ってんスよ。勇人さんが文句言う権利ないでしょ」
俺ってお人好し、と
てっとがため息まじりに呟いた。
「わかった」
そして坂本勇人が重たい口を開く。
「哲人の言う通りにする」
「じゃあ決まり！」
こうして晴れて、
私たち３人での謎の共同生活が
始まろうとしているのでした。
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琴子(プロフ) - 初めまして、せっかくいい作品なのに鍵を付けるのはどうしてですか？私も含めて見たいと思ってる人沢山いると思います。鍵を外せとは言いません。でも私達にも読むチャンスがあってもいいんじゃないでしょうか。作者様の深いお心で考えていただきたいと思います。 (2018年9月5日 1時) (
レス) id: 1b69955aed (このIDを非表示/違反報告)
AIRA(プロフ) - いおりさん» はじめまして！コメントありがとうございます☆更新遅くて本当にごめんなさい（涙）頑張るので最後までどうかお付き合いくださいっ！よろしくお願いします！ (2018年4月10日 23時) (レス) id: 995a215616 (このIDを非表示/違反報告)
いおり(プロフ) - 久々の更新とっても嬉しいです〜〜！！！連投ごめんなさい（；＿；） (2018年3月4日 21時) (レス) id: 0e33b65e0a (このIDを非表示/違反報告)
いおり(プロフ) - はじめまして！かなり前なのですが、ネコとライオン。を見つけ、AIRAさんの作品を読ませていただいて、こちらの作品も、ネコとライオンの番外編も続きを楽しみにしてました〜！！これからもAIRAさんの作品を楽しみにしてます！！！ (2018年3月4日 21時) (レス) id: 0e33b65e0a (このIDを非表示/違反報告)
AIRA(プロフ) - 楽天loveさん» 遅くなってすみません（ ; ; ）朧月夜のパスワードは、現在お答えしていないのです（ ; ; ）削除すら検討している作品ですので、どうかご容赦くださいませ（ ; ; ） (2018年3月3日 23時) (レス) id: 995a215616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AIRA
| 作成日時：2017年4月29日 4時
