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でも試練の時は
いきなりやってきた。
「この人、俺の先輩！」
「…ハジメマシテ」
「ハジメマシテ」
なんとてっとが、坂本勇人を連れてきたのだ。
当然私と坂本勇人は初対面を装うことに。
てっとには私たちが顔見知りなことはナイショ。
…にしとけって、言われてる。
「ね、可愛いでしょ」
「ほんまやなー」
「…そんなことないですよ」
初めて会った時は可愛くないと言われたけど。
てっとに言われて、無理やり同意させられてる。
心無い返事が坂本勇人らしくて、少し笑える。
「…へたくそ」
急にてっとがそうつぶやいた。
「どうしたの？」
「Aちゃん、ほんま嘘つけへんよねー」
どき、として。
チラ、と坂本勇人を見ると、深いため息をしていた。
「やっぱわざと連れてきたん？」
「確信なかったけど、勘？」
てっとと坂本勇人が一定の距離を保ちながら
いがみあっている。
「勇人さん、Aちゃんは俺の」
「アホ」
「…勇人さんも好きになったん？」
「まさか」
どうやら私と坂本勇人が初対面ではないことを
てっとは気付いていたみたいだ。
どこで気付いたのかさっぱり分からないけど。
そしてふたりの会話も、さっぱり分からない。
「じゃあなんで隠したんスか？」
「別に」
「やましい気持ちがあるから隠したんスよね？」
「…哲人、キャバ嬢に本気とかお前正気か？」
「話そらさんといてください」
あれ？あれれ？
これまずいパターン？
「勇人さん、いくら勇人さんでもAちゃんはあかん」
「哲人、」
「俺本気やから」
ふいにてっとに抱きしめられ、
その腕にぎゅっと力が込められた。
突然のことに驚いている暇もなく、
目の前に映る坂本勇人の表情に苛立ちが見えた。
「…なんでそこまで？」
「理由なんて、勇人さんも分かってるやろ」
てっとの体温。息遣い。
たくましい腕。
そしてその腕に込められた力の強さ。
すべてから緊迫感が伝わった。
「知らんな」
「…勇人さん」
盛大にため息をつきながら、
坂本勇人はそう言った。
そして次の瞬間、私を見た。
いや、私を睨みつけた。
「知らね。お前なんか」
近付いたと思った距離は、
その瞬間永遠とも思えるほど遠くなった。
「キャバ嬢に本気になる程、俺は落ちぶれてへんからな」
坂本勇人から捨てられたセリフは
グサリと鋭利な刃物で私の心を突き刺し、
かつ、えぐっていった。
去りゆく後ろ姿を見て、
もう会うことはないんだと…涙がこぼれた。
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琴子(プロフ) - 初めまして、せっかくいい作品なのに鍵を付けるのはどうしてですか？私も含めて見たいと思ってる人沢山いると思います。鍵を外せとは言いません。でも私達にも読むチャンスがあってもいいんじゃないでしょうか。作者様の深いお心で考えていただきたいと思います。 (2018年9月5日 1時) (
レス) id: 1b69955aed (このIDを非表示/違反報告)
AIRA(プロフ) - いおりさん» はじめまして！コメントありがとうございます☆更新遅くて本当にごめんなさい（涙）頑張るので最後までどうかお付き合いくださいっ！よろしくお願いします！ (2018年4月10日 23時) (レス) id: 995a215616 (このIDを非表示/違反報告)
いおり(プロフ) - 久々の更新とっても嬉しいです〜〜！！！連投ごめんなさい（；＿；） (2018年3月4日 21時) (レス) id: 0e33b65e0a (このIDを非表示/違反報告)
いおり(プロフ) - はじめまして！かなり前なのですが、ネコとライオン。を見つけ、AIRAさんの作品を読ませていただいて、こちらの作品も、ネコとライオンの番外編も続きを楽しみにしてました〜！！これからもAIRAさんの作品を楽しみにしてます！！！ (2018年3月4日 21時) (レス) id: 0e33b65e0a (このIDを非表示/違反報告)
AIRA(プロフ) - 楽天loveさん» 遅くなってすみません（ ; ; ）朧月夜のパスワードは、現在お答えしていないのです（ ; ; ）削除すら検討している作品ですので、どうかご容赦くださいませ（ ; ; ） (2018年3月3日 23時) (レス) id: 995a215616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AIRA
| 作成日時：2017年4月29日 4時
