変わらない笑顔 続 [和也]３ ページ16
それから１年後…
結婚した俺とAの間に
幸運なことに１度に２人の子ども
つまり双子の赤ちゃんを授かった｡
先に生まれたのは長男の優大(ﾕｳﾀﾞｲ)｡
誰にでも優しく大きな子に育つように…
後に生まれたのは長女の可愛(ｶｱｲ)｡
可能な限り誰からも愛されるように…
可愛:パァパっ!!
和也:ん〜?? どうした､可愛??
可愛:んふふ^^
俺のことを呼び抱き上げると
嬉しそうに微笑む顔は俺に似ている｡
A:あぁ〜優大!! 待って!!
優大:やぁ〜!!
A:大人しくしててぇ〜
一方､優大はと言うと
好奇心旺盛なトコがAにそっくり｡
双子を育てるのは想像以上に大変｡
でも､２人ともすごく可愛くて愛しい｡
Aと結婚できたこと
優大､可愛が生まれてきたこと
何もかもが奇跡だと俺は思う｡
だって､3年前の事件が
誤解ではなく本当だったら…
この世にAはもういなかったし
ましてや､優大と可愛の存在もない｡
俺の幸せさえ存在しなかったんだ｡
そう考えると今､この瞬間が…
俺が見ているこの景色が
涙が出るほど大切な空間で
一生､守りたいと思えるモノになる｡
和也:A??
A:ん??
和也:生きててくれてありがとな^^
A:え??
和也:可愛､優大…パパとママの子に
生まれてきてくれてありがとな^^
可愛や優大にはまだまだ難しい話｡
なんのこっちゃ分かんないって顔で
さすが双子…同じ方向に首をかしげる｡
A:和､どうしたの??
和也:なんでもない…
ただ､何となく伝えたかっただけ^^
A:その言葉3年前にも聞いた｡
和也:あの時､学んだんだよ…
伝えたいと思ったことは言わなきゃって…
A:そうだね…
和也:言えなくなってからじゃ遅いから…
苦笑いしながらAを見ると
切なそうな顔をして俺を見ていた｡
A:じゃあ…―――
和也:！！！
A:想いは伝えたいときに伝えなきゃね^^
俺より背の小さいAは
精一杯背伸びして俺にキスをしてくれた｡
A:これからも､ずっと大好きよ??
和也:俺も…
俺はAに微笑み返した｡
和也:Aは今幸せか??
A:和のおかげで世界１幸せよ^^
Aのこの笑顔を…
愛娘と愛息子をこれからも
俺の手で守っていくと心に誓った｡
＝Fin＝
続く
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作者名：和.com | 作成日時：2012年3月10日 19時
