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『あ、奏多』
奏「風呂、入ったんだ」
『うん。起きたしね。...あ、これ。半分こして食べなさいって』
奏多に袋を渡すと、
奏多がいきなり笑い出した。
『どしたの』
奏「いや、この量1日じゃ食べきれねえだろ(笑)これ1日で食べ切ったら、俺もAも明日腹壊すぞ(笑)」
『あ、確かに(笑)』
奏「まあ腹減ったし、なんか食べるか」
奏多は袋からお菓子を取り出して
食べ始めた。
...私も何か食べようかな。
奏「お前はこれ」
『ミックスゼリー』
奏「嫌だ？」
『ううん。嫌じゃないよ』
奏「よし、食べるか！」
『奏多、もう食べてんじゃん(笑)』
奏「まあ、気にすんな！」
明日、学校行けるかな。
顔色悪いのかな、私。
ママにはなんも言われなかったけど。
奏「Aさ、ちゃんと寝なきゃダメじゃん」
『え？』
奏「最近、夜中まで勉強してて寝不足だったんだろ？さっきAのお母さんから聞いた」
『...』
奏「今日、いきなり体調悪くなったのもそれが原因だろ？多分。今は顔色いいから」
『...普通の子でも、そうなの？』
奏「え？」
『奏多も、寝不足だったら具合悪くなる？』
私がそう聞くと、
奏多は一瞬悲しい顔をして
私のことを抱きしめた。
『かなた...？』
奏「普通の子、ってなに？Aも普通の子だろ。なんでそんなこと言うの？」
『...』
奏「そんなこと気にしなくていいの、Aは」
奏多はさっきよりも、
強く抱きしめた。
私が変なことを考えないように。
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作者名：PYON | 作成日時：2015年8月29日 22時
