近キョリ恋愛～ Season Zero ～《Kanata.A》 (ページ40)

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電話が終わったみたいで、

奏多に携帯を返してもらった。

『誰だった？』

奏「A、落ち着いて聞けよ。...ハルカと、美麗も」

奏多の顔を見ると、

すごい真剣な顔で、

平和な話じゃないことはわかった。

奏「...あっちで、Aのお母さんとお父さんが、...殺されたって。...事故だったって。事故で、銃弾が二人に入って...即死だったって。もうあっちでいろいろ済んだらしくて、叔母さんのところにお骨送るって」

嘘でしょ。

...なんで、ママとパパなの。

私、1人じゃん。

『...もう、いないの？』

美「A...」

『もう、ママとパパに会えないの？』

ハ「A、落ち着け」

『なんでママとパパなの？私、悪いことした？ねえ、なんで？...私、1人になっちゃったじゃん』

私がそう言うと、

いきなり奏多が抱きしめてきた。

奏「なに言ってんの？...Aには、俺がいるよ？1人じゃないから。大丈夫だから。...ハルカだって、美麗だっているじゃん。学校には友達だっているだろ？お前は1人じゃないよ」

奏多がそう言うと、

ハルカは頭を撫でてくれて

美麗は背中を摩ってくれた。

奏「...帰ろ、A」

『うんっ...』

奏多は私の手を握って、

家についても絶対離さなかった。

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